え、なにこれ。2月に振り込まれた年金額がちょっとだけ多い理由

 

で、最後に年金年額の端数処理に関してですね。国民年金を例えば450ヶ月納めた人の老齢基礎年金額を算出しますと、780,100円(平成31年度基礎年金満額)÷480ヶ月×450ヶ月=731,343.75円となります。じゃあこの1円未満の0.75を切り捨てるのかというと、こちらは四捨五入します。だから、年金年額としては731,344円になります。年額の場合は1円未満四捨五入。

そして、731,344円を6回の支払い回数で割ると、121,890.6666…円となるので、こちらは1円未満を切り捨てて121,890円の振り込みとなります。その切り捨てられた0.6666…円×6回は2月15日に121,890円と一緒に支払うから、121,893円となる。

ちなみにもし2月支払い時に何らかの原因で年金が全額停止になった時は、過去の切り捨ててきた端数がまとめて支払われる事は無い。その後の年金振込時に繰り越して支払われる事もない。

※追記

年金年額は平成27年10月の被用者年金一元化の改正までは、100円未満四捨五入だった。さっきの1円未満四捨五入した731,344円を50円以上は100円に切り上げて、50円未満は切り捨てて731,300円としていた。

image by: Shutterstock.com

年金アドバイザーhirokiこの著者の記事一覧

佐賀県出身。1979年生まれ。佐賀大学経済学部卒業。民間企業に勤務しながら、2009年社会保険労務士試験合格。
その翌年に民間企業を退職してから年金相談の現場にて年金相談員を経て統括者を務め、相談員の指導教育に携わってきました。
年金は国民全員に直結するテーマにもかかわらず、とても難解でわかりにくい制度のためその内容や仕組みを一般の方々が学ぶ機会や知る機会がなかなかありません。
私のメルマガの場合、よく事例や数字を多用します。
なぜなら年金の用語は非常に難しく、用語や条文を並べ立ててもイメージが掴みづらいからです。
このメルマガを読んでいれば年金制度の全体の流れが掴めると同時に、事例による年金計算や考え方、年金の歴史や背景なども盛り込みますので気軽に楽しみながら読んでいただけたらと思います。

無料メルマガ好評配信中

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 年金アドバイザーが教える!楽しく学ぶ公的年金講座 』

【著者】 年金アドバイザーhiroki 【発行周期】 不定期配信

print
いま読まれてます

  • え、なにこれ。2月に振り込まれた年金額がちょっとだけ多い理由
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け