え、なにこれ。2月に振り込まれた年金額がちょっとだけ多い理由

 

年金は原則として前2ヵ月分を偶数月の15日に支払います(15日が土日祝日にあたる場合は14日とか13日等に前倒しして支払われる)。これは僕のメルマガを長い間読んでくださってる読者様にとっては基本中の基本であります。特に何もなければ、年間を通して6回の年金振込があるという事です。

年金額を算出する時は年金の年額がありますよね。それを6回の支払いで割ります。例えば年額130万円だったら、130万円÷6回=216,666円が偶数月の振込額になります。

ここで、受給者の方が216,666円が年間6回支払われる事を電卓で叩いてみました。そうするとですね…が216,666円円×9回=1,229,996円になってしまった!しかし、年金振込通知書には130万円と記載されている。なのに振込総額は4円足りないやないかいo(`ω´ )o!どういう事や!と。

これはですね、130万円を6回で割ると216,666.66666…円っていう1円未満の端数が出るんですよ。1回の支払いごとに0.66666…円の端数が出てますよね。で、振込時に支払う時は四捨五入をするのではなくこの1円未満の端数は切り捨てて支払うんです。だから216,666円。

根拠としては「国等の債権債務等の金額の端数計算に関する法律」という法律に基づいて1円未満の端数は切り捨てて支払われています。この法律をもって切り捨てています。よく僕が年金記事で月額表示する時はこの切り捨てた後の金額を書いてるので、ちょっと年金年額の総額と合わない事があるのはそのためです。

ちょっと話を戻しますが、どうしてそれが2月の年金振り込みに影響するかというと、今まで切り捨ててきた1円未満の端数を合計して2月支払い時にまとめて支払うからです。

あのー…平成27年10月になるまでは毎回支払うたびに端数切捨てていたんですよ。完全に切り捨て。2月支払い時にまとめて支払う事もなかった。でも平成27年10月に被用者年金一元化で共済組合が厚生年金制度に統一された時に、この端数に関しては共済組合がやってたように1円未満の端数はまとめて2月支払い時に支払おうという事になった。この部分は共済組合に合わせた。

だからさっきの216,666.66666…円の0.66666…円が4月、6月、8月、10月、12月、2月と6回切り捨てられてきましたよね。つまり0.66666…円×6回=3.99996円となる。この3.99996円円を2月の支払金額である216,666円にプラスして支払う。そうすると2月15日に支払われる年金振込額は、216,666円+3.99996円=216,669円の振り込みとなる。なお、この時に生じた3.99996円の0.99996の1円未満の端数は完全に切り捨てとなる。

よって2月15日に支払われた年金振込額を記帳してみると、ちょっと微妙に金額が違う!っていう人は、年金機構が計算間違ってるのではなくて端数処理の関係であります。これが毎回年金が支払われる時のやり方。

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