【書評】マニア、マストバイ…実は通じない日本人のカタカナ英語

 

ミスする、ミスったI missed. I mistook. は×。I made a mistake. が○。日本人は声に出すが、アメリカ人は Oops! / Oh! no! / Uh-Oh! と声を上げるだけ。反射的に「あ、間違えた」とはまず言わない。他人に問われてはじめて、具体的になにをどの程度のミスしたのかをいう。日本人がよくやるミスで「タイプミス」は a type miss とはならず、a typo になる、んだそうだ。

ファイト!:大きな誤解を生む表現だ。Fight!はケンカである。Go!という。

オーバー:「彼は話がオーバーだ」をそのまま He is over.としてしまうと「彼はもう終わりだ」になってしまう。クビになった、ふられた、殺された。He tends to embellish his stories. 彼は話を脚色する傾向がある

マストアイテム:ネイティブ・スピーカーは a must-have(item)という。must-see(必見の)must-read(必読の)must-buy(買わなければならない商品)

ハードスケジュール:いかにも英語っぽいが自然な英語ではない。busy schedule /tight schedule という。

ポジティブ:積極的、肯定的なという意味においては正しい使い方だが、使い過ぎるため何をいいたいのか不明に。

彼女にアタックする:I attacked her.としたら、「襲いかかった」犯罪者。I hit on her. あるいは I made a pass at her. とする。

トラブる:名詞を動詞化した日本人の発想に感心。英語で言いたければ have trouble が最適。

その他おもしろかったのは、「オールマイティである」「プロポーズ」「イメージチェンジ」「マニア」「ムードのある」「マイペースで」など要注意。

また、文法的には正しくてもネイティブ・スピーカーは絶対口にしないような英文がゾロゾロ出てくる。非常に面白く役に立つ本だった。夕方のテレビニュースショーの、バカ者揃いの進行役たちに無理やりでも読ませたい。

編集長 柴田忠男

image by: Shutterstock.com

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