あおり運転の被害者にならないために。路上で身を守る5つの方法

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茨城県の高速道路で起き容疑者逮捕に至った「事件」をはじめ、各地で続々とあおり運転による被害が明らかになっています。死の危険すらあるこのような行為の被害に遭わないため、もしくは加害者とならないためにはどのようなことに気を配るべきなのでしょうか。健康社会学者の河合薫さんが自身のメルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』で、米国の交通安全財団が提唱する「身を守る方法」を紹介しています。

※本記事は有料メルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』2019年8月21日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:河合薫(かわい・かおる)
健康社会学者(Ph.D.,保健学)、気象予報士。東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。ANA国際線CAを経たのち、気象予報士として「ニュースステーション」などに出演。2007年に博士号(Ph.D)取得後は、産業ストレスを専門に調査研究を進めている。主な著書に、同メルマガの連載を元にした『他人をバカにしたがる男たち』(日経プレミアムシリーズ)など多数。

路上の激昂の恐怖

茨城県の常磐道であおり運転をしたうえ、男性を殴ったとされる男(43)が18日傷害の疑いで逮捕され、交際相手の女(51)も容疑者をかくまった疑いで送検されました。

あおり運転は2017年6月に起きた東名高速夫婦死亡事故の影響から問題視され厳罰化が進められてきました。しかしながら、2018年7月には大阪府堺市で、40歳の男があおり運転の末にバイクに乗っていた大学生(22歳)に追突し、死亡させるな事件がおこるなどし、今回逮捕された男は静岡と愛知でも、あおり運転や前方への割り込み後に急ブレーキをかけるなどしていたこともわかっています。

私も高速道路で、後ろからぴったりと車をつけられたり、車線変更しようとするとわざと前に出られた経験があります。ちょっとでもハンドル操作を間違えると大事故になりかねない高速でのあおり運転ははんぱなく怖い。警察にはマジで厳しく取り締まって欲しいです。

「あおり運転」は欧米では「ロード・レイジ」(路上の激怒)と呼ばれ、半世紀も前から頻発。アメリカ自動車協会が1920年に設立した交通安全財団(AAA Foundation for Traffic Safety)の10年以上の調査では、アメリアでは少なくともロード・レイジにより218人が殺され12,610人が怪我を負わされたとされています。

相手を死にいたらせるほど激昂する心理は、さまざまな角度から研究されていますが、些細なことでボタンのかけ違いが起こることが多く一方的にどちらかが悪いのではなく「カーコミュニケーション道路での意思疎通)」不足から説明されるケースがほとんどです。

怒りのトリガーとなりやすいのがパッシングとクラクションです。やった方に深い意図がなくとも、相手に「あおられた」と受け止められてしまうと危険です。また、渋滞中や急いでいるときにピッタリとくっつけられると苛立ちが高まり攻撃的になりやすいこともわかりました。

とりわけ運転中は相手の顔が見えづらいため攻撃性が増すと指摘する研究者もいます。

一方で、カー・コミュニケーションと関係なくロード・レイジが起こることもしばしば。ただただあおり運転をされた人の反応を見るのが楽しい愉快犯なるものやストレスを発散したい、同乗者に自分の強さを誇示したい、他人に舐められたくないといった歪んだ心理など、悪質きわまりない。

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