[2]最も期待してないことは何? What are you least looking forward to?
これはさっきと逆で、子どもが不安に思っていることはないかを聞く質問だ。
大人だったら別に何も聞かれなくても、相談したいなと思ったときに相談するようなことでも、子どもの場合は、なかなか上手くタイミングを取れなかったり、言葉で表現できなかったりするため、こういう質問もしてあげることは重要ということだろう。
ただ、どうしてもネガティブな要素がないかどうかに目を向ける質問なので、特に、多感な年頃の子どもに聞く場合は、ある程度、聞き方に配慮する必要がある気がする。
[3]最大のチャレンジは何? What do you see as your biggest challenge?
上述の2つの質問を踏まえたうえで「チャレンジ」(=挑戦)を聞く、という流れがすばらしい。楽しみにしてること、不安なこと、どちらに対しても、自らのチャレンジを設定できるというワケだ。
もちろん、上述の2つの質問とまったく関係ないことでも良いだろう。いずれにしても、1問目の質問と同様に、自ら挑戦すべきことを認識することも、ポジティブな意識を育むのには有効な気がする。
[4]勉強以外で問題はあるの? Are there any non-academic issues that concern you about the upcoming year?
ここからまた別の流れの質問だ。2問目の質問に似ているが、わざわざ「勉強以外の問題」(non-academic issues)と明言するところがポイント。
新学期の話なので、学校の勉強のことばかり考えがちな子どもに、勉強以外のことについても視野を広げさせる質問と言える。これも、職場などで使えるだろう。
[5]これからの1年の勉強のゴールは何? What are your academic goals for the year?
さっきの質問の逆で、今度は新年度の「勉強のゴール」(academic goals)について聞いている。新学期の話なのに、まずは「勉強以外」について質問し、次に「勉強のゴール」を聞くという聞き方が上手いと思う。
子どもがあまり想定していない「勉強以外」について聞くことで、子どもの思考がより柔軟になってから、次に「勉強のゴール」を聞くと、たぶん、最初から「勉強のゴール」を聞くよりも、もっと具体的で、興味深い(=子どもが話をしているうちにやりたくなってくる)ゴールを聞き出せるような気がする。
[6]これからの1年の個人的なゴールは何? What are your personal goals for the year?
「勉強以外の問題」「勉強のゴール」に続き、「個人的なゴール」(personal goals)。新学期に向けた心の準備のために、これからどうするか?について考える未来志向になる必要がある。そこで、同じような質問を敢えて続けてみるということだろう。
この「個人的なゴール」(personal goals)を答えられるようになれば、まぁ、たぶん、その子はもう新学期への心の準備は万全だ。