驚愕の帰国便「欠航理由」。NY在住日本人社長がネッシーを探す旅

 

彼は、丁寧に道案内してくれながら、途中、「じゃあ、連れて行ってあげるよ」とガイドまでしてくれました。途中の世間話で自分が提携先の「WASEDA UNIVERSITY」の学生であることを告げると、「どこ、それ?日本にあるの?」と初耳のようでした。

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その後はケルヴィングローブ美術館へ。キャラにないことを言うと、実はヨーロッパの絵画コレクションを展示したアートギャラリーが大好きで、欧州の有名どころ美術館にはほぼすべて足を運んでいます。ここも何年も前から行きたかったところ。

特に油絵の知識があるわけでもなく、難しいことはわかりません。日本語音声ガイドも利用しないし、売店で売られている画集も購入することもない。ただ、あの美術館特有の匂いが好きで、おそらく湿度を保ちつつ、防腐剤の匂いなのだと思うけれど、なぜか妙に落ち着いて、現代アートじゃない限り、何時間でも絵を見ていられます。ここでも音声ガイドなしで3時間ほど滞在しました。老後はギャラリー巡りしよう、と誓いました。

大学の周辺に、学生用の安い定食屋が並ぶのは全世界共通。スコットランドの大学生に混じって、晩ごはんを済ませました。大して美味しくないイギリスの定番「フィッシュ&チップス」を。

最終日の夜だけに、ひとり街の中心地でパブ巡り。ビール一杯だけで、何軒かハシゴします。明日の朝、ニューヨークに帰ります。

早朝チェックアウトする際、買ったばかりでタグが首元についたままのTシャツを着て、受付のおねえさんに「ハサミある?」と聞きます。なんで?と言われたので、着ているTシャツの首から出ているタグを見せると、ぐいと首をひっぱられ、そのままチョキンとハサミで切ってくれました。「ニューヨークまで気をつけて」と空港までのタクシーを呼んでくれました。

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空港に到着してから、家族に、社員に、友人に、お土産を何も買ってないことを思い出しました。妻はスコットランドに行ったからには当然、タータンチェックのカシミアのなにかを期待しているはず。街中の至る所で売られていましたが、1ミリもお土産で買うという行為は頭をよぎらなかった。

しょうがないので、空港内にあるスーパーマーケットで、スコッチエッグを爆買い(笑)いちおう冷凍食品だし、ニューヨークまでは8時間だし、翌日まで持つだろう、と20個近く購入しました。本場のスコッチエッグは、実はそう美味しくないだろう、と社員に配るために。

今回は結構、疲れた旅行だったなぁと搭乗ロビーでつぶやきました。もともとストレス解消のための旅にも関わらず、移動が多く、待ち時間も多く、イライラも多く、いつまでたっても、旅上級者になれないなと苦笑いしていました。確実にストレスフルな旅でした(笑)それでも、楽しくはあった。

搭乗直前で、ニューヨークの家族とスカイプで話します。ちょうど近所のブライアントパークに散歩に来ているとろこでした。4歳の双子の娘が、相方の息子に向かって、「乗らないで、乗らないで」と泣きじゃくっています。どうやら、いつもの回転木馬に乗る順番を息子が守らなかったよう。何度も何度も「乗らないで」と泣く娘を見ていると、なにか、まるで、これから搭乗する飛行機に「パパ、乗らないで」と言われているような気分になり、苦笑い。ふとそう思ってしまうと、なにやら嫌な予感がなかなかとれなくなってきます。

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