同じ業務を任されている販売員でも、日々の仕事のどの部分、どの瞬間に最もやりがいを感じるのかは個人個人で異なってくるものです。今回の無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』では著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんが、販売員のやる気スイッチを入れるには、まず各々の得意分野を把握する視点が重要だと指摘しています。
震える瞬間
真剣に販売をやっている方には、わかってもらえると思うのですが、販売をやっていて、震える瞬間ってありませんか?
例えば、自分が思った通りに接客が進んで思っている通りに販売ができた時。例えば、お客様から本当に嬉しい言葉をいただけた時。例えば、過去最高の売上を叩き出した時。
結果が出たかどうかに関わらず、そんな時は、思わず身体が震えてしまったり、思わず鳥肌が立ってしまうような思いをしてしまうことがあります。私だけなのかなとも思っていたのですが、仲の良いトップ販売員の方々に聞いてみると、やっぱり皆さん、同じような体験をされている方ばかりでした。
さて、なぜこんな話をしているのか。
もちろん、そういう体験を大事にして、意識を高く持って、接客に向かいましょうという話もあります。
ただ、こういう体験は、実は、上司や先輩など、人を育てる側の人にとって大事なことでもあるのです。なぜなら、そんな瞬間がどんなものなのかを知ることで、その人のモチベーションが上がる瞬間が見えるからですね。
先ほど、いくつかの事例を挙げました。売上を上げた時や、お客様から言われた一言など、震える瞬間というのはいくつもあります。しかし、その瞬間は人によって違います。お客様が対象になっている人もいれば、売上や、何か別の結果が対象になっている人もいるわけです。つまり、自分の部下や、後輩たちが、どんな瞬間にモチベーションを感じるかがわかれば、そこに対して目標を持たせたり、興味を持たせることが可能になってくるのです。
売上を上げた時に震えるような瞬間を感じる人なら、売上に対して目標を持たせることで、モチベーションを上げさせることができるし、お客様に嬉しい一言がもらえた時にそう感じる人なら、そんな言葉をもらえるような仕事の仕方を目標にさせることもできます。そうすることで、当の本人の興味の対象に則した目標設定ができるため、高い意識のまま、仕事に向かってもらえる可能性が高まっていきます。
どんな人も、自分の興味や関心がある部分には、高い意識やモチベーションを持って動きたくなるものです。そこをいかに知るか。人を育てる側の人は、そういう部分にしっかり目を向けて、関わっていく必要があるのではないでしょうか。
今日の質問です。
- 自分の部下や後輩たちの、震える瞬間を知っていますか?
- それを知るためには、どんな関わり方が必要でしょうか?
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