韓国を襲う完全なる孤立。GSOMIA破棄とボルトン補佐官解任の余波

 

その米韓軍事演習のもう一方の当事者であるアメリカも、これまでに何度もお話ししてきたように、すでに韓国切り・断韓に舵を切っています。GSOMIA破棄にかかる韓国の嘘に米国政府は激怒し、ホワイトハウス・国務省・国防総省がほぼ同時に外交的な文言をまったく用いずに批判を行ったのは記憶に新しいですが、これで政権も議会も在韓米軍の完全撤退を急ぎ進める方向になってきています(珍しくトランプ大統領と議会の意見が一致しています)。

この在韓米軍の撤退については、大きく変化する国際情勢および地政学的な要因に鑑みて、実際にはアメリカ政府内で検討されていましたが、一気にそれが現実味を帯びています。

アメリカ政府およびペンタゴンにとっての現在の地政学的な重要地域は、中国が勢力を拡大するアジア全域、特に南シナ海エリアと、イラン問題を含む中東情勢の2つにシフトしており、38度線をめぐる朝鮮半島問題や、日韓の間の緊張は含まれていません。

徴用工問題や輸出管理の変化、そしてGSOMIAを巡って、韓国政府はアメリカ政府に日本への圧力を期待したようですが、アメリカ政府にとってその重要性はぼぼ皆無であるというのが、どうも現実のようです。ゆえに、トランプ大統領のアメリカは確実に韓国を見放すことになります。

では、北朝鮮のバックにいる中国やロシアはどうでしょうか。GSOMIA破棄が実行されれば、確実にほくそ笑むことになり、それで北東アジアにおける安全保障体制のバランスが一気に崩れる事態を狙っているという情報もありますが、はっきりしていることは、両国とも韓国をサポートすることはなく、あくまでも米国の軍事的な勢力の前線が大きく後退することへの期待です。

韓国絡みの中国政府の対応はここ数年で一気に変化しています。まずは、前政権から問題視してきたTHAADをめぐる問題に、文政権は真剣にこたえていないという印象を持っているため、韓国を信用できる国であるとは見なしていないとのことです。中国人観光客のdestinationsから韓国は事実上消えましたし、経済協力・輸出入もどんどん下火になってきています。

それは、何よりも米中貿易戦争のネタになっているファーウェイ問題に対する立場についても、文政権はあやふやな態度しかとらないことで、中国政府を怒らせてしまっています。その怒りが見事に現れたのが、日本との徴用工問題が取りあげられた際、政府系メディアが一斉に日本擁護に回るという、これまで戦後決して起こらなかった反応です。

GSOMIA破棄の通告の際には、中国を利するはずの内容であるにもかかわらず、「韓国政府の決定は、地域安全保障を揺るがす究極の愚策」とこき下ろして、また日本サイドの支持に回っています。これまで戦後補償の問題や歴史問題などで対日共同戦線をとってきたと思われる中韓が、ここで中国側から一方的に関係解消を申し渡された形です。

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