事業などで大成功をおさめると、周りに多くの人が集まってきます。ちやほやされ叱られることもなく、謝りを指摘されることもありません。そんな天国のような場所で有頂天になっている経営者ほど、悲惨な末路をたどってしまう可能性が高いと警鐘を鳴らしているのは、無料メルマガ『ビジネス真実践』の著者で人気コンサルタントの中久保浩平さん。今回の記事では、そんな経営者はどうしたらいいのかを、具体的な例を挙げながら解説しています。
チヤホヤは危険信号
たとえば、あなたが事業で大成功を収めたとします。そして、その実績により色んな人から声をかけられ、講演をしたり、本を出したり、テレビや雑誌に出たり、やがては、タレントになったり、あるいは、政治家になったりしたとします。当然、周りからチヤホヤされ…、「○○さん、凄いですね~」「私も○○さんのようになりたいです」という人達ばかりが集まってきます。
本人にとっては、とても居心地の良い環境。叱られることも、指摘されることもありません。意の向くままです。まさに天下を取った気分。これぞリア充!を満喫しています。
ですが、時間の経過により実績と共に本人の存在も世間から忘れさられやがて風化していきます。忙しい中、家庭を顧みなかった結果、家族からも見放される始末。さらには、その間に新進気鋭の成功者が現れ、今までチヤホヤしてくれていた人達までもがそっちへ流れていきます。結局、末路は寂しいものに…。「あの成功は一体なんだったんだ?」と自暴自棄。
とまぁ、大成功を収めたとしても結末がこれだとたまったもんじゃないですよね? では、こんな結末にならないようにするには?それは、何でも良いので、いつでも何かを学べる環境に身を置くことです。向上心を失わない環境を自ら整えておくことです。向上心を常に持っておかないと、どれだけ成功したとしてもやがて誰にも相手にされなくなります。
業界や地域でドーンと成功した経営者にお会いしたとき、向上心のかけらも感じることのない人に時々出くわします。どういうタイプかというと、自社がいかにして成功したかという成功論をやたらと力説する人です。で、そういうタイプに限って、自社よりさらに大成している企業や経営者への集まりには参加せず、自分のことを持ち上げてくれる企業や経営者の集まりにせっせと顔を出しているのです。そっちの方が、周りからチヤホヤされ気分がいいからです。つまり、現状の座を守ることにしか意識がいっていないのです。
これでは、どれだけ現在成功していようが、会社的にも事業的にも人的にも成長がありません。最後には誰からも相手にされなくなり、ポツーンです。
いつも周りからチヤホヤされる、誰も叱ってくれない、誰からも指導がない、などと感じたら、危険です。身の置き場、環境をレベルアップさせてくれる、学べる機会や場所をどんどんと増やしていくことです。自社よりレベルの高い経営者や、自分より深く、良質で有益な情報を持っている人、そんな人達との付き合いから様々なヒントを吸収していくことです。
あるいは、なんでもいいから自分の知らなかったこと、教えて欲しいと思うことを学べる場所を見つけることです。常に向上心があり、学べる環境を置く人が成長できるのです。そして、これは謙虚さがなければなりません。
もし、あなたが現在、誰からも叱られることもない、アドバイスを受けることもない、という環境にいるならば、自分が最も下の位置になる環境はどこか?これを見つけてみましょう。その環境に身を置き、その中での上位を目指す。で、その環境での上位を達成したら、また、自分が最も下の位置になる環境はどこか?を見つけましょう。これの繰り返しが必要です。
自分にとって居心地の良い場所、都合の良い場所。そこに留まっているようでは、成長はありません。過去の栄光にすがり続け、廃れていくだけです。
■今日のまとめ
「いつでも学べる環境を持つ」
- 常に謙虚さと向上心を持つために必要な環境とはどんなものか?考えノートに書き出してみる
- 書き出した環境に身を置く
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