NY在住日本人社長が10年ぶりの香港のタクシーで感じた変化と持続

 

香港までは約10時間の長旅です。ユナイテッドエアライン。今回はエコノミー席で、さすがに10時間はきついと思い、カウンターでマイレージを使って、ビジネスクラスへアップグレードしようとお願いします。でも、カウンターのお姉さんが、「でも、この便、エコノミー席はガラガラよ。それでもアップグレードする?もったいなくない?」と言ってきます。最初は意味がわかりませんでした。コンピューター上の座席表を見せられると、僕の隣2席が空白。ということは、横になって寝ることもできます。エコイミー3席分はおそらくビジネス1席分より広い。ということで、香港までエコノミー席3席分で横になって爆睡できました。それでも10時間は長かった。

10時間1箇所にじっとしてるストレスからか、お腹も空いていないのに、きっちり機内食を完食してしまう。海外出張は、それ自体で不健康です。

香港は約10年ぶり。空港に到着して、外を出ると夜でした。「なつかしいなぁ」と思うと思ったけど、まったく記憶にありません。タクシー乗り場に行っても、何も思い出せない。この10年で香港自体も当然、変わっているはずです。おそらくニューヨークより東京より変化の度合いは大きかったはず。

今回の香港ももちろん仕事。香港在住の今回のクライアントは日本の方ですが、彼は、東京より、ニューヨークより香港の方が好きだと言います。彼は在香港5年だとか。いまは出張から香港空港に戻ってくると「落ち着く」らしいです。

タクシー乗り場からタクシーに乗ります。運転手は愛想が良く、乗ったと同時に「エアコンの温度は大丈夫か?」とカタコトの英語で聞いてくれます。まるで東京無線。ニューヨークのイエローキャブの運転手が車内の温度や、エアコンの風向きを聞いてくれることはまずありません。

以前、東京で、運転手が「エアコンの風、(後部座席まで)届いてますでしょうか」と聞いてくれたことを思い出します。まさか、そんなサービス精神を香港で見ることができるとは。やっぱりこの10年で香港も変わったのだと実感し、感動しました。

その瞬間、日本でもアメリカでも聞くことがないゲップ音。まるでわざとこちらに聞かせるかのごとく、運転手の派手なゲップを聞かされました。気持ち悪い話でごめんなさい。当事者の僕は、その1000倍気持ち悪かった。エアコンの風が、むしろ届かないことを、窓が締め切られた車内で願いました。やっぱ、変わってねえや、香港。(つづく)

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全米発刊邦字紙「NEWYORK BIZ」CEO 兼発行人。同時にプロインタビュアーとしてハリウッドスターをはじめ1000人のインタビュー記事を世に出す。メルマガでは毎週エキサイティングなNY生活やインタビューのウラ話などほかでは記事にできないイシューを届けてくれる。初の著書『武器は走りながら拾え!』が2019年11月11日に発売。

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