NY在住日本人社長が渡った「世界一」の橋とマカオドルの特殊事情

 

かつて、香港人は、中国人を差別し、労働者として使っていた。いまや、その関係も逆転しつつあるそうです。それでも、香港が好きな彼は中国への投資を考えてないそう。とりあえず成功を手にした彼の次の投資先は、北米、でした。そして北米を制したいなら、まずはニューヨークを抑えるということを事業計画上、決定した。そこで、僕にコンタクトをとってきました。

実際、先月、彼はニューヨークに視察と遊びを兼ねて来ました。数日、打ち合わせとニューヨーク観光をご一緒しました。その際も、遊んでいるように見えても、彼の頭の中は、いつも「ビジネス脳」でした。ご一緒したステーキハウスにて、彼はお店のロゴが入ったソースをなめて、すぐにウエイターを呼びます。マネージャーかオーナーを呼んできてくれとお願いしていました。

店長が来ると、いきなり「このソースは、この店のオリジナルか?日本ですでに売っているか?まだ売られていないなら売る気はないか?」と立て続けに質問します。最終的にオーナーの連絡先をゲットした彼をみて、感心したものでした。ここからデカいビジネスになるかもしれない。いや、ならないかもしれない。でも、どちらにしろ「行動」を起こした。

ここでビジネス書や自己啓発本なら「いついかなる時もアンテナを張って、ビジネスチャンスを逃すな!」とでも叫びそうですが、彼を見ると、楽しんでやっているように見えます。そんなビジネスライクな必死さより、むしろワクワク、ニコニコしてエンジョイしている。彼はちなみに、飲食業ではありません。

世界中の多くの経営者と直接話す仕事をしている僕は、この歳になり、ふと、そんなビジネス書や自己啓発本は、無駄じゃないだろうかとさえ思います。今回、ステーキ屋で、さっそく、香港本社にその場で電話をかけて、ソース市場を調べさせている彼を見ながらもそう思いました。

本屋で、一般書で、成功本を、いそいそレジに持って行ってる時点で、その人は成功から遠いのではないかとすら思っちゃうのです。怒られることを覚悟で言うなら。多分、成功した人はその前に「行動」している。

かつて、北野武さんにインタビューした際、彼はこう言いました。「Can Swimじゃダメなんだよな。魚は、ただのSwimなんだから」と。つまり「泳げる」時点で、自然と「泳ぐ」魚には勝てない、ということ。向き、不向きはビジネスにはある。決して、努力や勉強を否定しているわけではないです。ただ、僕が今まで会った偉業を成し遂げた人は、それを「努力」や「勉強」とすら思ってやっていなかったということ。(確かに、必死になってモテ男になるファッション誌を読み漁ってるやつで、本当にモテそうなのは見たことないよなぁ…)、(あと…ブログに書いたら怒られそうなことを、特定の読者だからって、メルマガで書きすぎだよなぁ、オレ…)。

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