「みんな違って、みんないい」と、金子みすず氏はポエムにした。色とりどりの個性という花を咲かせて、この世界を自由で美しいものとしたい。また、一人だけを「下」にしないで「一緒になれてうれしい」と感じることのできる世界、愛と思いやりという共感のあふれた世界を創りたいという願いがある。自助努力と同じく、社会的包摂は、社会を築く上で重要な考え方である。
教育界で道徳が必要だと叫ばれて久しい。宗教、真善美の哲学、さまざまな思想から導き出される「道徳」は質的に高みがある。一方で、より実践に即した「道徳」は、行動を伴う経験によって、教師のスキルも磨かれていくという側面も忘れてはならないと思う。高みのある思想と実践とにかけ橋をかけること、それは、日々の努力と創意工夫の汗の結晶でしか生まれえない橋だ。教師こそ、常に謙虚な姿勢で反省し、教育力を向上させていってほしい。
社会福祉士・精神保健福祉士
元保護観察官
前名古屋市教育委員会 子ども応援委員 SSW
現福祉系大学 講師 堀田利恵
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