香港デモで高所から転落の男子大学生が死亡。香港で相次ぐ不審死

2019.11.08
by gyouza(まぐまぐ編集部)
shutterstock_1549764881
 

反政府抗議活動が続く香港で8日、警官隊とデモ隊の衝突現場付近で負傷した男子大学生(22)が現地時間の午前8時9分(日本時間同9時9分)に死亡したと、日本の時事通信や香港の現地メディア「蘋果日報」などが伝えている。

蘋果日報によると、死亡した大学生は周梓樂さん(22)。4日間も意識不明のままだったが、5日目の8日午前に死亡したという。時事通信によると、周さんはデモに参加していたとみられ、警察側の発射した催涙ガスから逃れようとして高所から転落した可能性や何者かに押されたなどの原因が指摘されているが、詳細は不明だとしている。周さんは4日未明、ベッドタウンである新界地区の駐車場内で倒れているのを発見されたという。駐車場の3階から約4m下の2階部分に転落したとみられ、その際に頭を強く打っており、救急搬送されたが意識不明の重体だったとしている。当時、駐車場の外では警官隊とデモ隊が激しい衝突を繰り広げていたという。

港科大生在示威衝突中離奇墜樓  搶救4天不治身亡(台湾アップルデイリー)

デモ開始から香港で相次ぐ不審死

今回の周さんの死について日本のメディアでは「6月の香港デモ以来、初の死者」と報道されているが、一連の香港のデモをめぐって、9月19日に専門学校生で香港デモに参加していた陳彦霖さん(15)が失踪し、同22日に警察によって南部の油塘デビルズピークの沿岸で全裸の状態で遺体となって発見されたと、香港メディア「蘋果日報」が10月11日にスクープとして報道している。陳さんは飛び込みの選手だったことから溺死の可能性は低く、生前に複数回にわたって「逃亡犯条例」改正案反対デモに参加していたことが関連しているのでは、警察が事情を知っているはずだと現地メディアに指摘されていた。

全裸女浮屍 為15歲泳將 曾赴反送中示威(香港アップルデイリー)

また、香港メディア「香港01」によると11月7日午後6時頃、香港の「旺角登打士街休憩處」で30代の男性が高所から転落したと警察に通報があったという。転落した男性は、9月に死亡した陳さんと同じ全裸の状態で発見されたという。救急車が現場に直行し救助にあたったが搬送先の病院で死亡が確認された。現場に遺書はなかったという。現地警察は「今のところ不審な点が見られないため「高所墜落事件」として処理」する方針だという。

● 旺角登打士街裸男墮樓亡(※閲覧注意)(香港01)

この他、中国語メディア「大紀元」によると、香港の現地メディアの報道として、10月に黒いTシャツを着た女性の遺体が海岸で発見されたり、9月には海で全身黒い服を着用した男性の遺体が発見されたこともあったとしている。6月に開始された大規模デモ以降、相次ぐ香港の「不審死」。これらの事件について全容が解明される日は来るのだろうか。(随時更新)

※本記事内のツイートにつきましては、Twitterのツイート埋め込み機能を利用して掲載させていただいております。

source: 時事通信蘋果日報(香港アップルデイリー)香港01

image by: FreedomFungPhotography / Shutterstock.com

print
いま読まれてます

  • 香港デモで高所から転落の男子大学生が死亡。香港で相次ぐ不審死
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け