プラスチック排斥運動をする人々
科学的に考えるとプラスチックは生物の体に似ているといえるのですが、それでもどうも表面的にはプラスチックは「人工物」で、「分解しにくい」と思いがちです。確かに、今から40年ほど前、農家がビニールを畑にしくとそれが土の中に入ってしまって畑を汚すと考えられました。確かに一雨ぐらいでは溶けず、1か月たってもビニールの破片が残っています。そこで、「ビニールは環境を汚す」と大問題になり、「生分解性プラスチックを使わなければ」という環境問題が起こりました。最近、起こったことと同じ心配があったのです。
1980年代、筆者も生分解性プラスチックの研究を行ったこともあり、トヨタ自動車やパナソニックなどのプラスチックを多く使う企業も「社会的責任だ!」と言われて、研究をしていました。
ところが10年ほど経つと、目立っていたプラスチックが自然の中に消えていったのです。つまり、プラスチックは生物の死骸ですから、微生物の栄養源としては優れているので消化してしまったのです。そして研究も企業化も自然に消えてしまいました。
それから30年、多くの人がその当時の騒ぎを忘れたころ、誰か(悪意のある環境運動家)が騒いだのです。このような時には常に「映像操作」が行われます。その最も有名なものが、湾岸戦争の前に世界中に流布された「原油にまみれた鳥」の写真です。海岸で鳥が真っ黒な原油に全身を覆われてとても悲惨な写真だったのですが、これはカメラマンが構えているときに別の人が鳥に重油をかぶせ、それを素早く取った写真であることが後に明らかになりました。
でもこの映像操作のために戦争が起こり、多くの人が命を落としたのですから恐ろしいことです。今回も自然界にわずかにあるプラスチックが動物の目に刺さったり、お腹に入っていたりしたのを、わざとか偶然に写真にしたものと思われます。つまり、データ(数値)はまったく言われずに写真だけがでまわったというには何かの原因があるのです。
環境を良くしたいというのは多くの人の願いなので、それに反する映像は常に「お金になる」という特徴を持っています。だから、今回のプラスチック排斥というのは、2度目の騒ぎであり、科学的にも間違っているのに映像でごまかされたのです。(メルマガより一部抜粋)
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