食い物にされる沖縄。軍事アナリストが呆れる知事公室の随意契約

2020.01.29
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沖縄県知事が訪米する際、要人との会談を取り付けるなどの委託費が高すぎると議会で問題視され、琉球新報が報じました。これを精査したところ、ほかにも適切とは思えない委託費を支払っている随意契約があると声をあげるのは、メルマガ『NEWSを疑え!』の著者で軍事アナリストの小川和久さんです。小川さんは、これらは氷山の一角で、沖縄の基地問題が進展しない原因がこういった部分にあると鋭く指摘します。

沖縄県の税の使い方は適切か

新年早々、琉球新報にこんな記事が載り、沖縄の基地問題がいっこうに進展しない根源を見せつけられたような気がしました。

「知事の訪米に合わせ、米国の元政府高官や有力議員らとの面談のアポイントメント(約束)を取り付けるなどの業務に関し、県が随意契約した米ワシントン郊外の日本系シンクタンクに支払った委託費用が5年間で3億3573万円に上っている。委託費を巡っては県議会自民党会派から『高すぎる』との声が上がっており、議会で追及が続く見通しだが、県は『県民が過重な基地負担を背負い続け、基地に起因する被害が多いことなどを知事が直接説明してきた』と意義を強調する。   県が『ワシントン事務所駐在員活動事業委託業務』として委託しているのは、メリーランド州に本社のある『ワシントンコアL.L.C』。欧州や日本にネットワークを有するシンクタンクとして、県の他、日本政府などの業務を受託してきた。   県基地対策課によると、これまでコア社が実現させたのは2015年に上院軍事委員会のマケイン委員長(当時)やリード副委員長(同)の他、17年のモンデール元駐日大使、18年のペリー元国防長官と翁長雄志前知事との面談など多数。(後略)」(1月3日付琉球新報)

そこで「知事公室における随意契約の実績」を調べてみました。ここ2年間についてだけですが、次のようになります。

  • 沖縄県ワシントン駐在員活動事業委託業務 2018年4月1日 6808万9065円
  • 有識者連携等推進事業 2018年5月14日 2399万1660円
  • 有識者連携等推進事業 2019年4月25日 1612万7100円

なんと1億820万782円!

このワシントンコアLLCというシンクタンクが選ばれた理由について、沖縄県の資料は「プロポーザル方式により広く公募を行ったところ1社から応募があった。企画提案内容等を選定委員会において審査したところ、左の社の企画提案内容が優れていることから、契約の相手方として選定した」としています。

公募という名の「指定席」だったという印象が濃厚です。マケイン、リード、モンデールの各氏くらいなら、私でもアポイントメントを取ることは難しくなかったでしょう。もし、これからの公募に私のシンクタンクがもっと安値で応募したら、沖縄県はどのようにして落とすのか、ちょっと眺めてみたい気すらしてきます。

沖縄県の対米活動の一端を知る私としては、県議会自民党会派の指摘はもっともだと思わざるを得ないのです。

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