五輪中止なら払い戻し不可?IOC「開催宣言」には選手から批判も

2020.03.18
by MAG2NEWS編集部 NK
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新型コロナウイルスの感染拡大を理由に、東京オリンピック・パラリンピックが中止となった場合の観戦チケットの払い戻しができない可能性が高いことがわかったと、朝日新聞などが報じている。また、国際オリンピック委員会(IOC)は17日、電話会議形式による臨時理事会を開き、新型コロナウイルスの感染拡大で中止や延期の懸念が高まっている東京五輪を予定通り開催する方針を再確認したと共同通信などが報じている。

最高額30万。払い戻しは不可能?

観戦チケットの購入・利用規約によると、テロや火災、天候、国や自治体の規制など、大会組織委員会のコントロールが及ばない範囲の問題で開催ができなかった場合は、「不履行について責任を負わない」とされている。大会関係者は、新型コロナウイルスの感染拡大によって開催されなかった場合は「公衆衛生に関わる緊急事態」に当てはまり、規約上、払い戻しはできないという。

日本経済新聞によると、競技チケットは、バスケットボールと競泳で最高10万8千円。野球は最高6万7千円。男子100メートル決勝などがある陸上競技・午後決勝では、なんと最高13万円にもなる。このほかにも、開会式は1万2千~30万円、閉会式は1万2千~22万円。規約には記載されていたとはいえ、払い戻しができないとなると購入者からのクレームも予測される。

東京五輪は予定通り開催される?

IOCは17日、臨時理事会を開催。「東京五輪に向けて変わらず全力を尽くす。大会まで4カ月以上ある現段階で、思い切った決定を下す必要はない」として、予定通り開催に向けた準備を進める方針を示した。IOCは、各国オリンピック委員会や国際パラリンピック委員会、アスリート代表と電話会議を実施する予定だという。

しかし、東京新聞によると、これを受けたスペイン・オリンピック委員会のブランコ会長は、「世界中で日々、心地よくないニュースが流れている。開幕まで残り4カ月で公平な条件の下、選手が五輪まで到達できない」と延期を求めたという。

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