米国のマスク「強奪」に非難殺到。世界でマスク争奪戦が勃発か?

2020.04.06
by MAG2NEWS編集部 NK
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依然として猛威をふるう新型コロナウイルス。感染防止策のひとつとして効果が期待されている「マスク」だが、各国で品薄状態が続いている。現在、世界では熾烈な「マスク争奪戦」が繰り広げられており、アメリカはドイツやフランスのマスクを、イタリアはドイツのマスクを、ドイツはスイスのマスクを「奪った」と、共同通信時事通信など各メディアが報じている。



熾烈なマスク争奪戦

イタリアは中国から輸送中のマスク83万枚を、スイスは中国から輸送中の24万枚をドイツに押収された。しかしこのドイツは、ベルリン警察が発注した20万枚のマスクが経由地であるタイ・バンコクの空港で奪われたという。ベルリン市はアメリカが関与したと主張し「現代の海賊行為だ」と批難。アメリカがマスクを持ち去り、バンコクからアメリカに運んだと報じられている。フランスでも中国に発注していたマスクが発送直前に、空港で外国人業者に買い取られていた。フランス東部の自治体責任者は「空港でアメリカ人が、われわれの3、4倍の値段を現金で払い、持ち去った」と証言している。アメリカは、他国向けマスクの横取り行為を否定しているが、国土安全保障省当局者は「十分な数を確保できるまで購入を続ける」としているという。

トランプ氏「他国の人に渡したくない」

アメリカ政府はマスクや手袋、防護服などの買い占めや価格つり上げを防ぐため、不当な輸出停止を命じた。時事通信によると、カナダや南アメリカ向けの輸出中止を求めたことについて、カナダのトルドー首相は「重要な物資やサービスの往来を止めるのは間違っている」と反発しているが、トランプ氏は「われわれにはマスクが必要だ。他(国)の人々に渡したくない」と述べた。

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