横浜市は7月6日、2021年1月11日の成人式をオンラインで開催すると発表した。市はその理由として、「現段階で新型コロナウイルス感染症の終息の見通しが立っていないことや、式典によって、感染拡大を引き起こす可能性が否定できないこと」を挙げている。
横浜市の成人式が今年はオンライン化
昨年、2万5千人が参加した横浜市の成人式は、その人数の多さから「マンモス成人式」としてしられ、毎年横浜アリーナで行われている。今年の新成人は約3万7千人だが、例年のような規模で行えば密状態になることは避けられず、苦渋の決断となったようだ。
式当日には特設サイトを開設し、市にゆかりのある著名人らからのお祝いメッセージを配信するほか、市民や新成人が写真などを投稿できるようにするという。具体的なオンライン成人式の内容については、今年12月中旬までに発表するとしている。
当の新成人たちからは悲痛な叫び
横浜市が成人式のオンライン化を発表したことに、ネット上ではさまざまな意見が上がっている。特に当事者となる新成人からは、「振袖を買ってしまった」「楽しみにしていたのに…」「開催できるかどうかちゃんともっと考えた? 」「何でもかんでもオンラインって安易じゃないか」など、悲痛な叫びが聞こえてくる。
え、横浜市来年の成人式オンラインってま?
さすがにぴえんだよ— らいとぱっちょ (@Lightpa_cho) July 6, 2020
横浜市オンライン成人式なのね…たまアリ成人式も無くなるのかな…人数が人数だから厳しいか…??振袖も買っちゃったし、同窓会の計画も始動してたのにな…コロナ憎いわ。
— 荒巻鮭(しゃけ) (@Takarazuka_90) July 6, 2020
思い出される「はれのひ事件」
成人式をめぐる混乱で思い出されるのは、2008年の成人式で起きた「はれのひ事件」だ。振袖の販売・着付け・レンタルなどを手がけていた「はれのひ株式会社」が成人式当日に店舗を突如閉鎖し、晴れ着が着られなくなった新成人が相次いだ前代未聞の事件で、一部では「計画倒産」との声もささやかれた。
もちろん、今回同じような悲劇が起こるとは限らないが、成人式用の振袖をすでに購入している人も多いはずで、振袖の販売やレンタルを行う会社にダメージを与えることは十分考えられる。
また、横浜市が成人式のオンライン化を決めたことで、追随する自治体は他にも出てくることが予想され、振袖業界に与える影響は大きい。新型コロナウイルス第2波の不安がある中、半年先のイベントがどうなるのか、今から注目しておかなければならない。
【関連記事】
●夜逃げした着付け業者「はれのひ」事件を、探偵が調査した結果