知らないと損。実は国民年金をもっと増やす方法があるらしい

 

ざっと違いを説明すると、2口目のA型B型は1口目のものと同じですが、金額がこの女性の加入時年齢では月額5,000円。

1型は65歳から15年間の有期年金(保証15年)、2型は65歳から10年の有期年金(保証10年)、3型は60歳から15年の有期年金(保証15年)、4型は60歳支給の10年有期年金(10年保証)、5型は60歳から5年の有期年金(5年保証)。

2口目以降の年金額はA型から5型までの7種類すべて月額5,000円。

というわけで、できるだけ増やしたかったので加入できるだけ加入した。

——

※ この女性が選んだ種類。

1口目終身A型15,000円(保険料約14,000円)、2口目から5口目まで終身B型5,000円×4個=2万円(保険料約19,000円)、6口から11口まで2型65歳10年有期年金5,000円×6個=3万円(保険料約12,000円)とした。

将来受け取る国民年金基金は単純計算で月額65,000円で、毎月納める保険料は45,000円。なお、基金保険料は毎月68,000円まで組む事はできる。

支払った保険料は全額社会保険料控除として所得税や住民税を節税する事はできる。将来受け取る年金は、国民年金や厚生年金と同じく公的年金等にかかる雑所得扱い。ちなみに口数を増やしたり減らしたりは途中可能。あと、有期年金額は終身年金額を超える事はできない。

——

全国国民年金基金HP

平成5年7月から国民年金保険料とともに、基金にも加入して60歳前月の平成26年6月までの252ヶ月間国民年金に加入(国民年金第一号被保険者)。

さて、この女性の受給する年金額を算出する。まずこの女性の生年月日を見ると60歳から老齢厚生年金(報酬比例部分)を受給する。

厚生年金支給開始年齢(日本年金機構〉

・60歳からの老齢厚生年金(報酬比例部分)→26万円×7.125÷1,000×138ヵ月=255,645円(月額21,303円)

65歳になると国民年金から老齢基礎年金と国民年金基金からも支給が始まる。

・老齢基礎年金→781,700円÷480ヵ月×(厚年123ヵ月+3号期間87ヵ月+国年1号期間252ヵ月)=752,386円

・国民年金基金→1口目終身A型15,000円+2口目から5口目まで終身B型2万円+6口から11口まで2型65歳10年有期年金3万円=65,000円(年額780,000円)

・老齢厚生年金(差額加算)→1,630円(令和2年度定額単価)×138ヵ月-781,700円÷480ヵ月×123ヵ月(昭和36年4月以降の20歳から60歳までの国民年金同時加入する厚年期間)=224,940円-200,311円=24,629円

あと、夫に20年以上の共済期間があったから夫の共済年金に付いてた配偶者加給年金から、この女性の老齢基礎年金に振替加算年額56,900円(この女性の生年月日による金額)が加算された。

加給年金と振替加算(日本年金機構)

image by: Shutterstock.com

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佐賀県出身。1979年生まれ。佐賀大学経済学部卒業。民間企業に勤務しながら、2009年社会保険労務士試験合格。
その翌年に民間企業を退職してから年金相談の現場にて年金相談員を経て統括者を務め、相談員の指導教育に携わってきました。
年金は国民全員に直結するテーマにもかかわらず、とても難解でわかりにくい制度のためその内容や仕組みを一般の方々が学ぶ機会や知る機会がなかなかありません。
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【著者】 年金アドバイザーhiroki 【発行周期】 不定期配信

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