毎回、接客に役立つノウハウを紹介している無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』。著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんは今回、接客にはトレーニングが大切であるとしたうえで、接客教育を受けるスタッフが楽しく学ぶことができる質問力の向上法を紹介しています。
ゲーム性のあるトレーニング
接客をよりうまくやるためには、トレーニングが欠かせません。良いトレーニングをして、良い学びを得て、質を上げていく。その繰り返しが接客力や販売力を向上させてくれます。
そんなトレーニングの方法を考えるのは、教育者の役割の一つでもあるのですが、しっかりとしたトレーニングをやろうと強く思いすぎると、ついつい、真剣に負荷をかけながらやるようなトレーニングばかりになりがちです。
しかし、年代の若いスタッフさんや、まだそこまで負荷をかけるような状態にないスタッフさんなど、そうしたトレーニングばかりでは、精神的にプレッシャーを感じてしまうような人もいます。そういう人たちでも楽しく学べるようにトレーニングをする方法も、いくつか持っておくと良いかもしれません。
私はゲームが好きなので、ゲーム性のあるトレーニングを考えるのも好きなのですが、楽しく学ぶことを考えると、そんなゲーム性のあるトレーニングを作ることも時には必要です。例えば、質問力を向上させたい時に私が学校などでもよくやるのが、旅先を当てるというクイズ形式のトレーニングです。
2人で行なうのですが、AさんとBさんに役割を決めてもらい、Aさんに行きたい旅行先を想像してもらいます。Bさんは質問をする役割を持ちますが、質問を重ねていき、Aさんの行きたい旅行先を聞いていくわけです。
最大のルールとしては、「どこに行きたいですか?」という直接的な質問はしてはいけません。直接行きたい先を聞くのではなく、他の質問を重ねて旅先を当てるというシンプルなゲームです。
「海はありますか?」
「食べ物で有名なものは何ですか?」
などの質問をしながら旅行先を絞っていくのですが、いざやってみると意外と難しくて、「日本なのか海外なのか」などを確認しないまま話が進んでいったりすると、日本国内だと思い込んでいたら全然違う海外のどこかだったということも珍しくありません。思い込みを取っ払って質問をしていくことが大事など、気付けることは多いものです。
ほんのちょっとしたゲーム性があるだけで、トレーニングの内容は同じようなものでも参加する人は楽しく学べるようにもなります。こうしたゲーム性のあるトレーニングを自分でも考えてみて、どんどんやっていきたいものですね。
今日の質問です。
・自社や自店のスタッフについて、伸ばしたいスキルはどんなものですか?
・そのスキルを伸ばすトレーニングを、ゲーム性のあるものにするとしたら、どんなやり方が考えられますか?
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