「親中」以外にもある二階氏の闇。地元和歌山の巨額公共事業費を暴く

 

東京よりも多い和歌山の公共事業費

和歌山県の公共事業費激増は、2009年から始まっています。二階氏は、2008年8月、二度目の経済産業大臣に就任しました。二階氏は2005年にも、経済産業大臣のポストに就いていますが、これは小泉内閣において、郵政選挙での活躍の論功行賞の意味合いで与えられたものです。小泉内閣は「公共事業削減政策」を行っていたので、小泉政権時代の和歌山県の公共事業はあまり増えていませんでした。

が、2008年の2度目の経済産業大臣就任時には、自民党の公共事業復活の流れもあり、和歌山県の公共事業費が激増しているのです。

二階氏が経済産業大臣として予算の策定に最初に関わった2009年度予算では、なんと4300億円もの公共事業が国から和歌山県に投じられることになっています。これは北海道に次いで全国で第二位の金額です。筆者も当初この数字を見たときは、桁を一つ間違っているのではないかと思い、二度確認したほどです。

この年は東京への国からの公共事業費が3800億円なので、東京の公共事業費よりも大きいのです。人口900万人以上を擁し日本の首都である東京よりも、人口90万ちょっとの一地方都市に過ぎない和歌山の方が公共事業の金額が多いのです。どう考えても法外な支出です。

その翌年は、民主党政権になり、和歌山県の公共事業費は大幅に削られました。が、道路建設などすでに予算がついた事業は原則として継続されるので、全国平均から見ればかなり高くなっています。

第二次安倍政権発足以降、安倍首相の地元の山口県で、国の公共事業が激増していることは前にこのメルマガでも述べましたが、和歌山の公共事業の激増ぶりは、山口県をはるかにしのいでいるのです。

そして和歌山県の巨額の公共事業は、二階氏が衆議院の予算委員長を務めている間、続くのです。

予算委員長というのは、予算を策定する現場の最高責任者であり、和歌山県の巨額の公共事業において、二階氏の責任は免れないはずです。2017年以降は、二階氏は予算委員長ではなくなっており、和歌山の公共事業は減っていますが、それでも隣県の奈良県の倍もあるのです。

和歌山では何をそんな巨額の公共事業が行われていたのかというと、高速道路の新設や基幹道路の4車線化の工事です。それらは東北地方の復興事業や、首都圏の整備費用よりも優先すべきことのはずはないのです。

初月無料のお試し購読はこちら

print
いま読まれてます

  • 「親中」以外にもある二階氏の闇。地元和歌山の巨額公共事業費を暴く
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け