そこまでする?管理職やマネージャーが現場確認の鬼になるべき訳

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本部が出した指示が現場で実行されていないという事態は起きてほしくないものですが、残念ながら頻発しているのが事実です。そのような状況の防止策、ないものでしょうか。今回の無料メルマガ『飲食店経営塾』では飲食店コンサルタントの中西敏弘さんが、現場に「指示を確実に実行しなければならない」という風土を作り上げる方法をレクチャーしています。

信頼しても信用するな!

ご支援先にコンサルティングに入った際に、様々な習慣づけをしてもらうようにしています。その中で、特に、マネージャーなど店長を指導する立場にある人に、すごくうるさく言うのが、「チェック」「確認」です。

例えば、何か会社で取り組もうとして指示を出したとします。多くのマネージャー(ここには社長や幹部も入りますが…)は、「指示したものは現場は普通にやるもの」という意識が働くので、“指示したまま”になっていることが多いのです。なので、「きちんとこちらの意図が反映されて、実行されているか確認した方がいいよ」と何度も言います。

すると、多くのマネージャーは非常に面倒くさそうに、「こんなこと確認する必要あります?たぶんやっていると思いますよ…」と言ってきますが、「いいから確認して」と半ば強制的に確認してもらいます。

すると、9割近くが、現場では本部が意図したことと違うやり方をやっていたり、全くやっていないということが多々あり、「やっぱり確認、チェックって大切ですね!」と多くのマネージャーが僕に言ってくるようになり、その後は、確実にチェックしてくれるようになります。

こちらの指示が正しく現場で反映されるよう、指示の出し方に注意を払うことももちろん大切なのですが、実際は、相手が「どこまで理解しているか」を把握するのはなかなか難しいものです。

「理解できた?」と聞くと、90%以上の人は、「大丈夫です!」と答えるので、これを全く信用しないというわけにもいかないので、相手に任せます(大丈夫という人ほど、実は、大丈夫ではありませんが…)。

会社としては、何らかの行動をするということは、何か意図があり、また、「成果につながる」ものとして実行してもらいます。もし、何ら意図なく、成果に繋がらなければ、その対策はやる必要がないわけで、すべての指示は非常に重要なものです。

ですから、「チェック」「確認」というのが大切なのですが、「チェック」「確認」の方法も重要です。例えば、朝礼を徹底したい場合、本当に毎日確実に実行させたい場合、今は、毎日「動画撮影」してもらい、時間を決めてLINEにアップしてもらうようにしてもらっています。

「そこまでするの?」と思った方もいるかもしれませんが、現場は面倒なことはやりたくないものです。なので、確認すると必ず「やってます」と答えるのですが、実はやってないことがほとんど。だからこそ、本当にやっているのかを確認するために、動画撮影し、LINEにアップしてもらいます。動画であれば「やっている」ことも確認できますし、LINEにアップしてもらえば、「時間」も確認できるので、ここまでやってはじめて、「確認した」「チェックした」ことになるとマネージャーには話しています。

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