問題はバイデン勝利を見込んだ相場の巻き戻し
ここでは、ハンター・バイデンがどれだけ悪さをしてきたのか、またその動かぬ証拠が次々でてきて、もう万事休すという話の中身については細かく触れませんので、どうぞ読者の方ご自身で検索エンジンなどから確認していただきたいと思います。
金融市場にとって大きな問題なのは、すでにバイデン勝利を見越しておかしなポジションを保有して仕込んでいた投機筋の向きが、この状況を見て選挙前にまき戻しをおこなうかどうかという点にあります。
たとえば米債に関しては、とにかくここのところ売りがかさんでおり、先物でも相当な売りが積み上がっています。これは明らかにバイデン勝利を見越したポジションメイキングですが、もしバイデン有利が崩れると投機筋が判断して反対売買に転じることになれば、債券は上昇し、金利が下がり、ドル円などはドル安円高が選挙前に強烈に進んでしまうということも十分に考えられる時間帯になりつつあります。
投機筋がどんな商品にポジションを仕込んできたのかはまだはっきりは判りませんが、少なくとも反対売買が出てポジション解消となった場合には、足元の市場の動きと全く逆さまな動きがいきなり示現するリスクを考えておく必要も出てきそうです。
ハンター・バイデン報道はまだ始まったばかりで、ここからどんなにすごいネタが飛び出すのかまったくわかりませんが、いよいよバイデン一巻のお仕舞となった場合には、選挙を待たずにこれまでと反対の動きが加速するリスクを考えておく必要がありそうです。これは、バイデン報道を受けてアルゴリズムが現象的に売ったり買ったりするのとは、かなり本質的な違いのあるシリアスなものになるのは間違いありません。
どうやら今年の大統領選挙のオクトーバー・サプライズは、これなのかもしれません。米国大統領選挙、相変わらず「一寸先は闇」の状況が続きます。
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