「県民性」が話題になってから既に15年以上も経過していますが、ビジネスに活かさない手はないようです。今回の無料メルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』では繁盛戦略コンサルタントの佐藤きよあきさんが、「沖縄では食物繊維サプリ」、「大阪ではお待たせしない熱々ランチ」等々、県民性や地域性を読んだビジネスの展開法を紹介しています。
沖縄で「食物繊維サプリメント」を売れ!
沖縄県は、大腸ガンの発生率が高いことで知られています。その原因は、野菜をあまり食べないこと。地元産野菜が少なく、本土から輸送されるためにコストが高く、高価な食材となってしまうのです。
また、アメリカの影響なのか、肉を中心に食べる習慣が根づいており、ポークランチョンミートや唐揚げを常食し、飲み会の締めには、夜中でもステーキを食べたりします。野菜を食べないために食物繊維が不足し、大腸ガンになりやすくなるのです。
こうした県民性を知ると、そこにはビジネスのヒントが見えてきます。
「野菜を生産する」「野菜を安く売る」などが考えられますが、長い間の習慣を変えるのは容易なことではありません。そこで、食物繊維を簡単に摂れるサプリメントが売れるのではないでしょうか。
野菜を食べてこなかった習慣の人の中には、野菜嫌いの人も多くいます。なので、なおさらサプリメントが売れるのです。
サプリメントのメーカーは、これまで本土と同じようなPRをしてきたでしょうが、もっと集中的にプロモーションすれば、さらなる拡販が期待できます。チラシの配布や地元テレビ局への働きかけなど、どちらかと言えば泥臭い手法が効果を発揮します。
また、他の地域でも県民性を知ることで、売りやすいものがわかります。
たとえば、富山県民。どれほど豊かになろうと満足せず、あくせく働き、稼ぎ、貯め込みます。それは、一戸建てを買い、大きな仏壇を置き、子どもの教育に心血を注ぎ、盛大な結婚式を挙げるためです。
このような県民性を知れば、何をどう売り込めば、大金を遣ってもらえるかがわかります。
大阪府民は「いらち」体質。「いらち」とは「せっかち」のこと。何に対しても、スピードを求めます。たとえば、「すばやく解凍できる電子レンジ」「お待たせしない熱々ランチ」などと訴求すれば、「いらち」な大阪人は集まってきます。
このように、県民性や地域性を読み取ると、そこで売れる商品・サービスが見えてくるのです。
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