カギは「息継ぎ」の場所?飛び込み営業でも断られないトーク術

 

人間は言葉に反応する

「言葉」ッて「スゲぇ~」って感じるようになってきました。

同時に、営業トーク練習を真剣に頑張るようになってきました。まあ、剣道に例えると、素振りです。空手に例えると、正拳突きです。やり続けないと、「技」にならないんです。

余談ですが、僕は大学時代に空手を少しだけ学びました。玄和会というところで、南郷継正師範のもとで学びましたが、この先生が多くの書籍を出版されていて、読んだ中に、「人間の成長過程」に関する記述があります。人間は同じ行動を繰り返しやり続けると、ある時、量質転化が訪れて技になるというような内容です。まあ、分かり難い話かもしれませんが、師範は分かり易く、

「島田ぁ~右利きか?」
「ハイ」
「左手でメシが食えるか?」
「いいえ」
「試合で右手が折れたらどうするんだ!」
「押忍、食えるようにします!」

その日から、左手で食事をするように練習したんですが、まあ、難しいです。力だけが入って、上手く食事ができません。面倒になって、右で食ったりしましたが、1週間ほど経ったある日、急に、左手の力が抜けて、簡単に食えるようになったんです。「それが、量質転化だ!」と、師範が教えてくれました。

だから、玄和会では、「突き」「蹴り」という基本バッカリやらされました。延々と、突き蹴りだけをやるんです。「突き」というのは、手を前に突き出す動作です。それが、「正拳突き」という、技にならないとダメだということです。そうしないと、一撃必殺には成らないんです。

「武道とは殺すことなり」

元々空手は琉球発祥です。薩摩藩に武器を没収されて、素手で戦う時に、刀相手に素手のままでは殺されてしまいます。素手を武器に進化させる必要がある!だから、一撃必殺じゃないとダメなんです。そのために、手を武器にするために稽古を積んだのが空手なんです。

僕には、この人間の成長過程というのが、剣道や絵画を描く経験を通して、非常によく理解できていましたし、成功体験を積んでいましたので、正に、「その通り!」と納得できました。だから、営業を開始してからも、同じ行動を繰り返す。つまり、トーク練習をやり続け、習慣化できたんです。

正直、この習慣化が無かったら、今の僕は存在しないでしょう!やり続けてくれた、昔の自分に感謝です。また、非常に大切なことを教えてくれた、南郷先生にも感謝です。

話しを戻します。

「人間は言葉に反応する」

「おはよう」には「おはよう」なんだってことです。「おはよう」に「私バナナ好き」だとおかしいんです。あなたが、導きたいように、お客様の返答を、導けるということを意味します!これが、非常に重要なんです。

営業において、「言葉」って物凄く重要なんだってことです。だから、営業トークは一字一句そのまま変えないで繰り返して覚える必要があるんです。シロートには分からない秘密が、営業トークの中にあるんです。それを、勝手に自分で変更しては、売れるトークが台無しになってしまうのです。

例えば、

  1. 「ReSPRという新しい空気清浄機の件で電話したんですが」
  2. 「NASAが開発した宇宙船の中の空気を浄化する仕組みが日本初上陸したんで、順番に電話してたんですが」

どちらが、アポがたくさん取れるか?話を聞いて貰えるか?分かりますよね?!

「空気清浄機」はやってみると分かるんですが、NGワードです。お客さんは聞き飽きています。また、「空気浄化機」と言っても意味不明なんです。

そこで、「NASA」「宇宙船の中の空気を浄化」「日本初上陸」これらをちりばめ、「順番」という言葉を挟むことで、話しをそのまま聞いて貰えるんです。

いろいろ考えて作成して渡したトークを、「新しい空気清浄機の件で電話したんですが、」に変化させてしまったら、アポ率は激減してしまうんです。俺が考えた意味が無くなるよ!って、感じです。

また、

  1. 「何時ならいいですか?」
  2. 「3時はいらっしゃいますか?」

多くの人は、1.をやります。でも実際は1.よりも2.の方が、アポ率が高いんです。

「いい」という言葉に反応して、「いらない!」とか「また今度」って言われるんです。

「いる」という言葉に反応して、返答は「いる」か「いない」に限定できます。「いる」と言われれば、「ではお伺いいたします」とアポになり、「いない」と言われたら、「夕方は戻られますか?」「午前中はいらっしゃいますか?」と、いる時間を確認できます。

営業トークって、あなたが考えている以上に、いろいろ練って作っているってことが分かると思います。

【人間は言葉に反応する】

これを今日は頭に叩き込んでください。

image by: Shutterstock.com

島田安浩(営業コンサルタント)この著者の記事一覧

最初売れない営業マンだった私が、売れるようになり、日本でトップセールスに登りつめ、経営者として株式公開した。その営業ノウハウを、売れる営業の常識と売れない営業の非常識と言う観点で分かり易くまとめた。

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【著者】 島田安浩(営業コンサルタント) 【発行周期】 週刊

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