なぜスタッフに手の消毒を徹底させた店の売り上げはアップしたか

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コロナ禍で苦戦を強いられている各種実店舗が多い昨今、さまざまな知恵を絞り売り上げの確保を図るショップの健闘ぶりも伝えられています。今回、接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんが取り上げているのも、そんな努力が実り前年超えの数字を売り上げている店舗。坂本さんは自身の無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』で、経営者の方から直接聞いたそのショップでの取り組みを紹介しています。

ボトルで変わる売り上げ

先日打ち合わせで同席していた経営者の方から少し面白い話を聞きました。

その方はハイブランドも含めて、数十店舗のお店を全国で経営している方です。ご本人も接客畑の方なので、スタッフの方にヒアリングをする機会が多いそうなのですが、コロナが流行り出してしばらくしてから、スタッフ全員に小さいボトルと消毒液を持たせて接客にあたらせるようにしたのだとか。お客様を接客する際、商品を触る前に必ずボトルを取り出してお客様の見ている前で消毒をしてから商品を触るように徹底したということなんですね。

そうするとどうなったかというと、接客時間が長くなったのだそうです。そして接客時間が長くなったことで、自然と客単価も上がり出し、今現在は前年超えの数字を取ることもしばしばだとおっしゃっていました。ミニボトルを出して目の前で消毒をするというたったそれだけの行動で、売り上げに影響が出ているというお話です。

これってとてもシンプルなことなんですけど、重要な話じゃないかと感じます。

こうした状況下でも、買い物に出る人は以前と比べてだいぶ増えてきました。中には、コロナが流行り出した頃と比べて危機感のようなものは薄れてきている人も多くいます。それはお客様だけの話ではなくて、スタッフ側もそうです。最近お店を見ていると、たまにマスクを鼻にかけずに中途半端に着用している人や、顎にかけて会話をしている人も見かけます。

4月5月あたりでは、そうはしていなかっただろう人も、時間が経って次第に気持ちが落ち着いてきたのか、なんとなく危機感を感じにくくなっているのかもしれません。そのことについてどうこう言おうということではないのですが、目の前で消毒をするというそれだけの行動が売り上げに影響を与えるということは、まだまだ気をつけるべきことはあり、お客様もそれを気にしているということでもあるように感じます。裏を返せば、ちょっとしたことで安心感を与えることができれば、売り上げが伸ばせる余地があるかもしれないのです。

ここ最近は第3波がきて、お客様の流れもまた変化が出てきています。これがまたいつまで続くかはわかりませんが、コロナとの付き合いがもうしばらく続くのは間違い無いでしょう。そう考えた時に、これから先少しでもお客様に安心感を与えられるような接客行動を取れているかどうか。マスクはちゃんとつけられているのか、消毒していることがきちんとわかるような配慮ができているのか。

2020年も終わろうとしていますが、この年末の1ヶ月間、もう一度お客様の安心や安全と向き合ってみてください。もっとやれることが見つかるはずです。

今日の質問です。

  • お客様に安心してこれからも買い物をしてもらうためには、どんなことができますか?

image by: Shutterstock.com

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【著者】 坂本りゅういち 【発行周期】 日刊

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