2.一番の原因は「仕事自体が十分にできていないこと」
仕事がつまらない一番の原因は何かと考えてみると、おそらくそれは仕事がまだ十分にできないことです。できないことをやることほどつまらないことはないでしょう。例えばもちろんできないことをできるようにするよろこびはあります。だから全部が全部とは言わないけど、ある程度基礎が出来上がってないことには、多分できなさすぎてつまらないんですよ。
僕の時も本当につまらなかったですよ。僕社会人1年目の時はコールセンターだったんですよ。まず電話を取るところから始まります。僕、今思えば本当に愚かだなと思うんですけど、コールセンターに就職をしたのだから電話をとって当たり前じゃないですか。でも、心の中では「電話を取るために会社に入ったんじゃないんだけど……」と、わけのわからないことを思ってたんですよ(笑)。
「お前が選んだのはコールセンターだろう」と、今の自分なら突っ込みます(笑)。会社としてはソフトバンクなんですけど、僕が受けた時はソフトバンクのコールセンターの社員募集だったんですよ。例えば事務職募集とか営業職募集っていうのがありますよね。そんな感じでコールセンターの社員を募集してたのです。
3.「毎日電話を取るためだけにこの会社に入ったわけじゃない」
当時、僕はとにかく人に会いたくないと思ってたんですよ。そのため、人に会わなくて1人でできる仕事がいいと心から思っていたので、希望通りの所に入ったんですよ。希望通りのところに入れたし、人と直接会うことはないけれど、電話の向こうに相手がいるわけですね。こんな状況なのに「俺は電話を取るためにここに入社したわけじゃない」と言ったら、「じゃあ、お前は何がしたかったんだよ!」とツッコミたくなりますよね。
ようは、コールセンターの仕事をやってみたものの思った以上に面白くなかったんです。ただ、最初こそ面白くなかったものの、だんだんコツを掴んでいくと面白くなってくるんです。
ちなにみ、僕が入社した時期はどんな時期かと言うと、入社直前に470万人分の顧客情報流出事件を起こした時だったんですよ。当時は世界最大規模の大事件でした。それもあって、世間からは「ソフトバンクは絶対に潰れる」と言われた時期なんです。その直にコールセンターに入ったので、ご想像の通り、電話を取った瞬間から「ふざけんなお前!」と怒鳴られるんですよ。
その時「すみません。僕はその事件があったときはまだ社員ではありませんでした」と言いたくなるんですけど、そうもいかないですよね。そんなことはお客様には関係ないから、ちゃんと受けなきゃいけない。それで謝罪をするんですけど、だんだんコツを掴んでくるんですよ。