その道のプロに対して「一番大切にしていることは?」と聞く人が残念な訳

 

そんな誰でもわかるような基本的なことではなくて、もっと深い話をしてくださいよと言わんばかりの人もいるのですが、質問に具体性も何もあったものではないので、これでは通り一辺倒なことしか答えようがなく、その場にいる他の人たちの時間がもったいないだけだと思うんですね。

まぁでもこれは正直、講師側に立ってみて初めてわかることのようにも思います。

私も講師のような立場に立つ機会がなかった頃は、社長や上司に「一番大切にしていることって何ですか?」と聞いていたことがあります。それを聞いて何となく本質的なことを聞き出そうという魂胆があったのですが、返ってくる言葉は、「相手のことを考えることだね」とか、誰もがわかり切っている当たり前の言葉ばかりでした。

当時は、もっとちゃんと教えてくれよと思っていたわけですが、よくよく考えてみれば、自分の置かれた状況や立場なども何もまともに伝えることはなくただ聞いていただけなので、相手も私に合わせて答えることはできないのです。そして何より、プロであればあるほど、基本を大事にしているものなので、例え状況を詳しく伝えても返ってくる言葉は変わらなかったのでしょう。

その後、上司になった時や、講師として人前に立ってみて初めてその意味がわかりました。

「大事にしていること」を聞かれて嬉々として答えてくれる人は、それっぽいことを語りたい人です。多分その人は本当のプロではない場合も少なくないように思います。

そんなことに興味を示すよりも、聞くならもっと必要性のあることを聞けるように意識しておいた方が、相手にもオッと思ってもらえるような気がしています。

今日の質問です。

  • あなたが後輩や部下などから、「一番大切にしていること」を聞かれたら、何と答えますか?
  • その質問をするよりも、もっと聞かれたいと思うことはどんなことですか?

image by: Shutterstock.com

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【著者】 坂本りゅういち 【発行周期】 日刊

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