しかしながら、残念なことにその動きはありません。「大型のワクチン接種会場」を作ると報じれば、国民は安心するのではないか。オリンピックへの気運も高まのではないか?「ワクチンが届きさえすれば、コロナは消える」とでも思っているかのようなコメントばかりが聞こえてきます。
先週、掲載した世界のPCR検査率を再掲しますが、このように日本の検査数は圧倒的に少ないのです。
- 香港 約74%
- 米国(加州オレンジ郡の場合) 約67%
- グアム 約63%
- 豪州 約45%
- イタリア 約45%
- スイス 約44%
- オーストリア 約44%
- マレーシア 約11%
- フィリピン 約6.5%
- グアテマラ 約3.6%
…日本はたったの4.4%です。
おまけに、昨年末、英医療調査会社エアフィニティーが公表した、各国の「集団免疫獲得時期の予測」で、日本は先進国の中でビリ。主要先進国がいずれも21年内だったのに対し、日本は22年4月と圧倒的に遅い。
おまけに、米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)のワクチンで血栓が生じる事例が報告されたことで、欧米では集団免疫が獲得されるスケジュールの修正が行われ、欧州連合(EU)では当初の9月30日から12月8日に、米国では7月22日から9月17日にずれ込むと予想されている。
この状況を鑑みれば、22年4月より遅れることは避けられません。
頼むからエビデンスに基づく、有効な対策を強化してほしい。何度も書いているとおり、「無症状者を見つけ、隔離する」という対策を徹底してほしい。インドの変異株、カリフォリニアの変異株は、日本人に大きな脅威となる可能性が高いと指摘する研究者もいます。
メディアは、政府が発表した内容ばかりを報じていますが、今こそメディアが「科学的根拠に基づき、対策への疑問」を明確にし、東京や大阪、そして国のリーダーに「なぜ、広島ができるのに、全国でしないのか?なぜ、東京や大阪ではできないのか?」とつめる役割に徹するべきです。
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