東京五輪、国民からの“抗議の声”を抹殺。反対デモに公安が圧力、世論無視でテスト大会を強行

2021.05.10
by tututu
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東京五輪・パラリンピックに向けた陸上競技のテスト大会が9日、東京・国立競技場で開催された。一方、会場の周辺では東京大会の開催に反対するデモが行われ、集まった100人を超える参加者がプラカードを掲げながら行進し、大会の中止を訴えた。

国立競技場の周辺は反対デモで騒然

大会組織委員会が主催したテスト大会には、海外選手20人を含む350人の選手が出場。約1600人が運営に関わり、ボランティアも300人ほど参加した。

男女100メートルや走り高跳びなど計33種目が行われ、五輪本番を前にトップアスリートたちがしのぎを削ったが、会場の外は物々しい雰囲気に包まれていた。

参加者の3倍ほどの警察官が誘導する中、デモ隊は国立競技場周辺の道路を2時間かけて2周した。

「オリンピックをやってる場合か」「医療が優先、生活と命を守れ」「バッハはぼったくりだ!」などと拡声器で訴え、日本政府や大会組織委員会、国際オリンピック委員会(IOC)らに抗議した。朝日新聞などが報じた。

新型コロナウイルス対策として事前に間隔を空けて行進することを求められていたが、行進は密の状態が続いていたという。

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抗議運動“潰し”に公安が圧力か

そんな中、五輪中止を求める活動に対して、公安警察が水面下で動いていたことがわかった。東京スポーツが報じた。

記事によると、反五輪活動を行う1人の女性に捜査差押許可状が出され、抗議活動とは直接関係のない「免状等不実記載」という名目で強制家宅捜査が入ったといい、女性はパソコンやスマホなどを押収されたとしている。

不自然な家宅捜索に対して、ネットでは「公安による反五輪運動への弾圧」「五輪開催に邪魔な抗議に対する公安の脅し」などの声があがっている。

すでにSNSでは「中止」に関するハッシュタグが乱立。読売新聞社が今月7~9日に実施した全国世論調査によると、東京五輪・パラリンピックについて「中止する」べきと答えた人が59%と最も多かった。「開催する」は「観客数を制限して」16%と「観客を入れずに」23%をあわせて39%にとどまっている。

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