幼児期の接し方がカギ。「誹謗中傷を繰り返す大人」にしない教育とは

 

大抵の言い訳には「〇〇ならいいの?」とオウム返しに近い形で切り返せば、言が本人のものになる。

「だって、〇○ちゃんがこう言った(やった)から」
→「〇○ちゃんがこう言った(やった)からいいの?」

「みんながやってるから」
→「みんながやってるからいいの?」

「先生が○○って言ってたから(ダメなんだよ~)」
→「先生が言ってたらいいの?(ダメなの?)」(大抵、実際は言ってない。)

「先生に言うよ?」
→「先生に言ったらいいの?」

もう全部それだけである。

要するに、自分の判断を捨て、人に判断はおろか結果までもなすりつけているのだから、全て本人に返せばよい。これを日常化することである。

誹謗中傷も無責任な批判も攻撃も、全ての根幹は他責の習慣である。世界に対する自分の無力感がそうさせる。

子どもの頃からこれは植え付けられる。子どもが幼い頃から、いかに無力であるかを大人が刷り込んでいる結果かもしれない。世界各国共通の現象のようである。

子どもに返すこと。それによって子どもに自信がつくようにすること。

「クラス会議」のような実践や自治的学級づくりに力があるのはそういったところからである。子ども集団のことを子どもたち自身、自分たちで決める。その経験こそが生きる力になるのである。

責任をもつと、人に優しくなる。人が優しくなれば、世界が変わる。

教育に携わる仕事の責任の重さを感じて事に当たりたい。

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