新聞の「読者の声」をネタに会話
第三に、面白いと思った新聞記事などを読み聞かせたり、一緒に読むと、子どもの知的好奇心を刺激できる。
小学生向けの新聞が一番いいが、大人の新聞でも「読者の声(投書欄)」や「コラム」「マンガ」「文化面」などで子どもが興味の持てる話を見つけたら、記事を読んで説明し、話し合おう。
特に、「読者の声」がお勧めだ。この覧には読者の主張や賛否の分かれる意見が載っているので、子どもも面白がる。ときには小学生や中学生の投稿を載せたり、子どもたちの投稿特集を組んでいることもある。
読者の声をネタに子どもたちと話し合うと、子どもの興味の幅が広がる。子どもが自分の意見を述べたら、「それは面白い意見だね。そのことを日記に書いてみたら」と、うまく書きたくなるように促す。
書くことを習慣付ける上では、親子日記が本当は一番効果的だ。6回目のコラムで「国語力を大幅にアップする親子日記」として書いたので、ご覧頂きたい。書いたり会話する中で、ことわざを使えると子どもも面白がる。「親子の会話でことわざを使おう」に書いたので、参照してほしい。
毎日の生活で、楽しみながら書ける機会を作ってやることが大切で、簡単メモ程度の手紙や、カードのやりとりを習慣にしておくことは、国語力のアップに役立つ。
子どもの卒業式には手紙を送ろう
例えば、次のようなことを実践している家庭もある。
お母さんの誕生日に、お父さんと子どもでお祝いのカードを書く
お父さんのお弁当に、お母さんと子どもで簡単な手紙を添える子どもの誕生日に、手紙やカードを送る子どもの運動会などを見た感想を書いて、子どもに渡す
家族間の連絡事項を、ホワイトボードに書く
特に節目には、父から子へ手紙を書くことをお勧めする。卒業式など、6年間を振り返った思いを面と向かって言えなくても、手紙なら書けるものだ。
返事を期待せずに書くことが大切で、子どもはこうした手紙を大事にするし、親に対する愛情や信頼感を強く感じる。親が節目に手紙を送っていれば、その喜びを知っている子どもも、何かのきっかけで親に手紙を書くようになるかもしれない。
親に書かないまでも、少なくとも、友だちや知人に手紙を書き、周囲から信頼されるような大人になるだろう。そのことが重要なのだ。
初出「親力養成講座」日経BP 2009年4月14日
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