必死になって亡命を決意したものの、国境を越えるためのブローカーへの支払いや、子供たちの安全を確保するための結婚の手配など、お金を貯めるのに数年を要しました。
1年半の中国での生活を経て2002年に日本に帰国することができました。当初は年に2、3回の手紙や電話でのやりとりをしていたが、今では子どもたちとの連絡はほぼ不可能になってしまった。
この訴訟の主任弁護士である福田健治氏は裁判で賠償をえるのは難しいと見ています。それでも彼は、この訴訟を続けることが重要だと述べています。
川崎さんは、平壌が自分や他の97,000人の人々に与えた「楽園」への旅の悲惨さを世界に伝えるために、北朝鮮政権に対する訴訟に参加することを決めたと言います。
「私たちは、北朝鮮が私たちにしたことが間違っていると世界に伝えたいのです」と彼女は言います。「私たちは、まだ北にいる親戚に帰ってきてほしい。独裁者を倒して家族と再会したいのです」
こういった話を聞くと、無責任な報道の恐ろしさを思います。おそらく朝日新聞の記者も1980年の時点では北朝鮮の本質的な問題は十分に知っていたでしょう。
それでも「素晴らしい経済発展をしている」といった報道を続けたのです。海外報道はその真偽の判断が難しいです。場合によっては人生を狂わせます。
(メルマガ『在米14年&起業家兼大学教授・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説』 9月12日号より一部抜粋)
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