大企業だけの問題じゃない。小売店こそ「DX化」を進めるべき理由

 

DXを進める方法 

あなたのお店は、結構デジタル化が進んでいます。例えば、お店にはPOSが入っていますね。それによって、毎日の販売データや在庫データがデジタルで分かります。顧客データもデジタルです。

また、スタッフからの報告は毎日メールで送られてきます。メーカーさんや問屋さんへの発注もオンラインです。入荷データもデジタルで送られてきます。お金をかけたホームページやECショップもありますから、大量の情報がデジタルになっているはずです。第1ステップのデジタル化は、かなり進んでいると言えます。

では、第2ステップのデジタル活用はどうでしょう。POSデータを活用して、販売戦略を立てたりメーカーさんとの交渉をしています。顧客データからは、お客様へのアプローチ方法を考えています。日々送られてくるスタッフの報告は、組織運営の材料です。ECショップの分析データによって、発信情報を変えたり追加したりしています。こうしてみると、第2ステップについても、かなり進んでいると言えるでしょう。

問題は第3ステップです。ここになると、今より進んだシステムを採用する必要が出てきます。例えば、POSと連動して、スマホやタブレットで販売情報や顧客情報をスタッフ全員が見られるアプリの導入などはどうでしょう。それによって、全員がタイムリーに商品戦略や顧客戦略を考えることが出来ます。きっと、お店の運営変革につながることでしょう。

また、必要な情報はクラウドにして、いつでも取り出せるようにしていけば仕事の効率があがります。そしてこの先、AIの活用、バーチャルな販売方法の採用、スタッフ同士の連絡が簡単に出来るビジネスチャットの採用などをしていけば、さらなる変革が可能です。

いずれにしても、DXを行うには、販売、マーケティング、在庫、人事、教育、財務、物流、決済などいくつもの切り口で考えていく必要があります。全部を一度に実行するのは大変ですから、あなたがDXの方針を決めることです。

その他にも、大事なことがあります。デジタル技術と活用法に詳しい人材を採用することです。

いかがでしょうか。このようにすれば、業界に頼ることなく、独自にDXが進められます。ともあれ、現在はDXの黎明期です。今のうちに先手を打っておきましょう。

■今日のツボ■

・世の中では、「DX」が盛んに謳われている
・DXには3つのステップがある
・スポーツ用品業界もDXを進める必要がある

image by: Shutterstock.com

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ワン・トゥー・ワンコンサルティング代表。スポーツ用品業界での経験と知識を生かし、業界に特化したコンサルティング活動を続ける。
スポーツ用品業界在籍33年の経営コンサルタントが、スポーツショップの業績向上法について熱く語ります。スポーツショップのために書かれた、日本初のメルマガです。ここには、あなたのお店がかかえている問題を解決するヒントがいっぱいです。

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【著者】 梅本泰則 【発行周期】 週刊

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