追い風と向かい風。岸田首相が経済を大復活させることが困難な訳

 

しかし、今中国で起こっていることは、【人災】の面もあります。「人災」を引き起こした主体は、誰でしょうか?そう、習近平です。彼は、「共同富裕」という政策を打ち出している。これは、「皆で豊かになりましょう」という意味。ですが、実際は、【金持ちから奪って、貧しい人にわけあたえよう】という意味。

習近平は、「マンションは住むためのもので、投資の対象ではない」といった。つまり、「不動産投資するな!」と。怖い絶対独裁者の言葉。スルーしたら、何されるかわかったもんじゃない。これでは、バブル崩壊しますよね。

そして、中国は、30年遅れで日本を追っかけています。日本のバブルが90年代初めにはじけた理由。大蔵省が90年3月に出した、「不動産融資総量規制」が原因です。中国は?「テレ朝ニュース」、9月21日を見てみましょう。

中国政府は、不動産バブルを抑制させるため、銀行の住宅ローンや不動産企業への融資に総量規制がかけられることにしました。これにより恒大集団は、金融機関からの資金調達が難しくなりました。恒大集団は、資産の売却や事業の整理に乗り出しましたが、うまくはいっていません。

どうですか?歴史から学ばない習近平政権は、「日本と同じ道」を歩んでいる。

というわけで、中国の失速が、日本にも影響を影響を与えます。つまり現状は、

  • 【追い風】
    新型コロナが下火になり、経済活動が再開されている。
  • 【向かい風】
    世界2位の経済大国中国がバブル崩壊過程にある。

この追い風と向かい風が相殺しあって、岸田さんが経済を大復活させることは難しいでしょう。

岸田内閣は、長期政権になれるのか?9月29日の発言を実現化することで、長期政権への第一歩を踏み出すことができるでしょう。その発言は、

年内に数十兆円規模の経済対策を策定することによって多くの国民の皆さんに、共に協力していただける、こうした雰囲気をつくっていきたいと思っています。

これを迅速に、なるべく多くの人が満足する形で実行する。結果、岸田さんの持論「新しい日本型資本主義 ~ 新自由主義からの転換」「令和版所得倍増計画」に進んでいくことができます。

岸田さんの成功は、私たちの成功と繁栄につながってきます。そして、岸田さんの失敗は、私たちの失敗と衰退につながってきます。ですから私たちは、岸田さんの成功を願うと共に、どんどん意見をいっていきましょう。

image by: 首相官邸

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【著者】 北野幸伯 【発行周期】 不定期

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