自由民主主義が進歩の原動力
これ↑、「リアリスト北野らしくない」と思われる方も多いでしょう。しかし、独裁国家と民主主義国家を比較すると、このことが真実だと理解できます。どういうことでしょうか?
たとえばエアコン設置率の急増。これは、2018年に小学生が熱中症で亡くなったことが原因になっています。大騒ぎになり、問題がクローズアップされた。
たとえば、働き方改革。これは、電通社員の過労死事件などが注目されたことで進展しました。もちろん「犠牲者が出る前にやるべきだった」という思いはあります。しかし、最悪なのは、「犠牲者がでても何も変わらないこと」でしょう。
日本は、少なくとも「犠牲者がでれば変わる」のです。いえ、犠牲者がでて、野党とマスコミが大騒ぎすることで変わるのです。だから、野党やマスコミの役割は重要。そして、日本は、独裁国家に比べると、野党、マスコミがしっかり役割を果たしている。
では、独裁国家では、どうなのでしょうか?独裁国家には、そもそも野党がない。いても、事実上独裁者に逆らえない。マスコミは、独裁者に都合の悪い報道をしない。報道されないから、大騒ぎにならない。大騒ぎにならないから、「変えよう」という動きが起こってこないのです。あるいは起こってきても、弾圧され、つぶされます。だから、私たちは、「自由と民主主義が進歩の原動力」であることを自覚して、この体制を守っていくべきなのです。
ちなみに、自由も民主主義も、一瞬で消え去ることがありえます。当たり前に存在しているものではありません。
香港を見てください。香港は2019年、100万人デモ、200万人デモをする自由がありました。しかし2020年には、「香港国家安全維持法」が成立し、デモをすることは禁止され、習近平や共産党の批判をすると逮捕されるようになりました。そう、香港の自由、民主主義は1年で消えたのです。
もし中国が台湾を併合すれば、台湾から自由と民主主義はなくなるでしょう。反日教育が開始され、世界一の親日国家台湾は、反日台湾省になるでしょう。
そう、自由と民主主義は、「普通にあるもの」ではなく、「守らなければ消えてしまうもの」なのです。私たちは、日本を守りたいし、日本にある自由と民主主義も守りたいと思います。
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