『ドラゴン桜』指南役が「ことわざ」を知って育児すべしと語るワケ

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古臭いと思われがちな「ことわざ」ですが、先人たちの知恵が凝縮された力強い言葉なのです。今回の無料メルマガ『親力で決まる子供の将来』では漫画『ドラゴン桜』の指南役として知られ、23年間の公立小学校勤務の経験を持つ親野智可等さんが、ことわざを子育てに生かして、先人たちの知恵を自分のものとし、我が子を客観的に見られるようになる方法を紹介しています。

ことわざは「古臭くない」――ことわざを子育てに生かして、我が子を客観的に眺められるようになろう

ことわざは先人の生きる知恵の結晶だ。私はことわざが好きで、教師時代、子どもたちとの接し方や仕事に向かう姿勢を考える上で参考にしてきた。

よく目にするありふれたことわざは、読み飛ばしてしまえばそれまでだ。だが、仕事や子育てに活かそうという気持ちを持っていれば、そこに深い真理が潜んでいることに気付かされる。

というのも、ことわざには、過去の多くの人たちが身を以て学んできた普遍的な真実が含まれているからだ。それが、自分の行動や心の動きを振り返るよすがになる。

これまでうすうす感じていたものが、見事に言葉として表現されていることに驚くこともしばしばだ。また、以前はピンと来なかった言葉が、年を経て何かの機会に改めて腑に落ちることもよくある。同じことわざでも、年齢や経験とともに受け取り方が変わってくるのだ。

このコラムでも第38回「親子の会話でことわざを使おう」で、ことわざに触れた。それは、子どもが生活の中でことわざを活かせるようにするというテーマだった。

今回は、親自身の生活や子育てにことわざを活かすというテーマである。

■子どもから謙虚に学ぶ大人ほど賢い

「負うた子に教えられて浅瀬を渡る」

先行者、賢い者、教え導く立場の者が、ときには未熟な者や若者から教えられることもあるという意味。私が教師をやっていたときに思ったが、子どもたちが教えてくれることは、実に多い。

「こちらのほうが上」という意識があると、年下の者から謙虚に学ぶことができない。子どもの中には本当に純粋な子がいる。彼らから謙虚に学ぶ大人ほど賢いのだ。

親も我が子を下と見ず、学ぶ姿勢を持って日々接してほしい。そうした意識を持っている親といない親とでは大きく違ってくる。このことは上司と部下の関係でも同じだろう。

「情けは人のためならず」

人に情けをかけておけば、それがめぐりめぐって自分によい報いが来るということ。

これは親子関係も全く同じで、子どもに優しく、親切にすれば、子どもも将来、報いてくれる。逆に親の都合や感情で叱りつけていると、同じような扱いを受ける。

もちろん、子どもが人を傷つけたりするなどの行為があれば、真剣に叱る必要がある。しかし日常的に子どもを叱る親は、そのときの気分で叱ったり、あるいは叱ることが習慣になってしまっているだけで、本当の躾ではない。

日頃から親が子どもを思いやって、優しく接すれば、子どもも優しく行いの立派な大人になり、親も老後の心配はない。

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