私達の概念はもう古い。新時代のブランディングで役立つ“新しい価値”

 

・材料を無駄にしない理念からの発想

服にしてもそうです。季節ごと新作を提案して、それをプロモーションして売り出すのはこれまでの常識。でも「O0u(オー・ゼロ・ユー)」は、敢えて生産数を抑えて真に必要な数だけ、必要なものを手掛けてお客様と向き合おうとしています。

気付かされるのは、そうやって材料を無駄にしないという理念を掲げると、今度はそこから生まれる発想全般が新しいものになっていくということなんです。

僕が一番「なるほど」と思ったのは「手元には既に材料が存在している」という話。

それを必要に応じて、いろいろな商品へと作り替えていくのであって、それも最初、必要最低限の数量で商品の生産にかけて、その後の受注状況に照らし合わせて拡大し、世の中から在庫過多による廃棄を防ごうというのです。

これらの素材が用意できているのは、この会社自体がアダストリアの関連企業だから。アダストリアはそうやって既存ブランドは従来のやり方を時代に適応させながら、売上を追いつつも、次の時代を踏まえ、通常のラインとは敢えて違った姿勢を打ち出しているということなんです。

その生産体制、売り方を含めて見直して、新しい発想を取り入れ、それをお客様と分かち合い、価値に変えていくわけですよね。

「アルパカってご存知ですか?その毛を使ったもので、この色はそのアルパカそのものの色なんです」。商品においてもその魂を見せてくれました。

染色しないという姿勢を打ち出して、商品そのものにも彼らのメッセージを添えているのが分かるし、ダウンジャケットにしてもそれ自体再生ナイロンを使用しているし、バッグもリンゴの皮を用いていて、自然への優しい配慮を忘れません。

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