日本が“我慢”することで世界に負けた。渋沢栄一が説く「道理ある希望」とは

 

付録:「渋沢栄一の『論語と算盤』を今、考える」

『論語と算盤』経営塾オンライン 

「論語と算盤」道理ある希望を持て

「道理ある希望を持って活発に働く国民」という標語は、
概括的な言葉であるが、
先頃ある亜米利加人がわが同胞を評して、
日本人の全体を観察すると、
各人皆希望をもって活発に勉強する国民であると言われて、
私は大いに悦びました。
私もかく老衰してはおるが、
向後益々国家の進運を希望としておる。
また多数の人々の幸福を増すことを希望としておる。

一年間通じて毎回視聴していた大河ドラマが終了し、ちょっと「渋沢栄一ロス」を感じています。吉沢亮さんを含めキャストの皆さん、制作関係者の皆さんのおかげで大変楽しませていただきました。道理ある希望を持て。つまり、「青天を衝け」ということですね。

「渋沢栄一 訓言集」道理ある希望を持て

人は未来の事に向かって是非とも
理想を持つべきものであるから、
たとえ違却するとも
一定の主義に依って行うことが無ければならぬ。

道理と希望には、理想がある。理想は「きれいごと」だけではないと栄一は唱えています。そして、「我慢」することより、「主義に依って行う」ことが、その理想です。

謹白

プロフィール:渋澤 健(しぶさわ・けん)
国際関係の財団法人から米国でMBAを得て金融業界へ転身。外資系金融機関で日本国債や為替オプションのディーリング、株式デリバティブのセールズ業務に携わり、米大手ヘッジファンドの日本代表を務める。2001年に独立。2007年にコモンズ(株)を設立し、2008年にコモンズ投信会長に着任。日本の資本主義の父・渋沢栄一5代目子孫。

image by: 公益財団法人渋沢栄一記念財団 - Home | Facebook

渋澤 健(しぶさわ・けん)

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