アベノマスク配布希望“2億8千万枚”の大嘘。また虚言で自分を擁護?安倍政権が調達した枚数と同じ謎

2022.02.01
by tututu
kitano20200413
 

厚生労働省は31日、政府が大量に保管している「アベノマスク」を含む布マスクについて、約8千万枚の在庫に対し、無料配布を希望する人から約37万件、推計で計2億8千万枚以上の申し込みがあったと発表した。しかし、ネット上では「本当にそんなに希望者がいるの?」と懐疑的な声が殺到。その裏にはどうやらある“からくり”があったようだ。

誰が信じる?アベノマスク配布希望2.8億枚の謎

岸田首相がアベノマスクについて「ご希望の方に配布し、有効活用を図った上で年度内を目途に廃棄を行うよう指示をした」と述べたのは昨年12月21日。“無用の長物”とまで揶揄されたアベノマスクを保管するだけで6億円もの税金が投入されていることがわかり、大きな批判を受けての対応だった。

そして、希望者の申し込み受け付けが開始されたのは12月24日。今月6日時点で約8万5千件の申し込みがあり、当初の予想よりも多かったことから、予定を2週間延長して今月28日まで受け付けたと朝日新聞が報じている。

この結果を知ってか言い出しっぺの安倍晋三元首相は1月27日の安倍派会合で「2億8000万枚の希望があった」と明かしたうえで「もっと早くやっておいた方がよかった」とご満悦。自身のコロナ対策を“自画自賛”するように語った。

これらの数字をベースに単純計算すると、今月6日までを前半と捉えた場合、1日あたりの申込件数は約6,071件。それ以降の28日までの後半では1日あたりの申込件数が約12,954件と倍増していることがわかる。もちろん年末年始を挟むため単純比較はできないが、いずれにせよ後半に殺到したようだ。

そして、合計37万件の申し込みで2億8000万枚の希望があったということから、1件あたりの希望枚数は平均で約756枚ということになる。

自治体や介護施設など大量にアベノマスクを必要とする人もいるとは思うが、平均値としてはいささか枚数が多い気もする。どうやらそこにはある“からくり”があったようだ。

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「10枚→100枚」に自動変換されるからくり

西日本新聞によると、配布を申し込む時に、実際に必要とする枚数よりも多い枚数が自動的に申請されるケースもあったといい、“配布希望を押し上げる”方向に作用した可能性があると指摘している。

申請ページには「必要枚数」と「送付枚数」という2つの記入欄が存在。例えば必要枚数欄に「10枚」「110枚」「210枚」と打ち込むと、送付枚数欄はそれぞれ「100枚」「200枚」「300枚」と100枚単位で繰り上がって自動変換され、表示される仕組みになっていたという。

その後、希望者が相次いだとして申請ページは一新され、記入欄も「必要枚数」に一本化された経緯があると記事は報じている。

単純に10枚が100枚と申請されれば、申し込み枚数は10倍に跳ね上がる。希望数を多く見せるため、在庫を1枚でも減らすためにそのような“せこい”方法を採ったのだろうか。

ちなみに、このどこから出てきたかわからない、希望数“2億8千万枚”以上という数字、実は当時の安倍政権が調達したアベノマスク“2億8700万枚”という数と酷似している。「アベノマスクの対策は決して間違いではなかった」という、辻褄合わせの数字としか思えない。

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厚生労働省は正確な集計と配布方法の検討を進め、3月上旬をめどに配送を始めるとしたが、そのための配送料はもちろん税金である。一連のアベノマスク騒動で巨額の税金が投入されたことだけは間違いない。

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