ウクライナを救う気がない日本。世界から遅れを取る間違いだらけの難民政策

 

NGOで働いていたアフガン人への対応には、さらに冷たいものがあります。

まず、ビザ申請のハードルが非常に高く、1歳未満だった娘の同行を日本政府が許可しなかったため、来日できないアフガン人職員も出ています。

ビザ申請には、日本で生活の面倒を見てくれる日本人の身元保証人を事前に確保すること、有効なパスポートを所持していること、日本との関連で迫害を受ける十分な恐れがあると立証することが求められます。

パスポートなどタリバン支配下のアフガンには入手が困難という現実を踏まえておらず、緊急避難に対応しようとする姿勢はかけらも見られません。

以上の厳しい条件をクリアしたとしても、日本への旅費や生活費は自費です。そうなると、生活費を含めて数百万円を援助してくれる裕福な支援者を確保する必要があります。これは無理というものです。

短期滞在のビザが得られない場合、「在留資格認定証明書」を得る必要があります。そのためには、受け入れてくれる雇用者か施設を見つけなければなりません。

しかも、それは条件の厳しい労働ビザカテゴリーである技術・人文知識・国際業務(技人国と呼ぶそうです)などへの申請に限定され、それに伴う教育や職歴、職務内容の要件も満たす必要があります。

現実には、技人国、教授、留学など高度な教育水準を前提としたもの以外のカテゴリーでの申請は許可されていないのです。

要するに、日本への入国は不可能に近いということです。

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