片桐氏としては、2016年の再現を期待したいところだが、今回も、問題となるのは連合と立憲民主党の関係だ。
夏に改選を迎える立憲の森裕子参院議員は古くからの友人である片桐氏を支援する。立憲の支持母体「連合」は4年間の県政運営を評価し花角知事の支援を決めている。知事選で敵陣営に入る森氏を、参院選で連合が推薦するという矛盾した構図だ。
片桐氏が勝てば、新潟の有権者がいかに脱原発を願っているかがはっきりする。参院選に向けて、森氏も勢いづくだろう。敗北の場合は知事選のしこりが参院選まで残るかもしれない。森氏としては大きな賭けだ。
昨年の衆院選でつまづいたあと、野党共闘の足並みが乱れがちである。野党第一党である立憲民主党のリーダーシップが弱いことが原因の一つであろう。
綱領で「原子力エネルギーに依存しない原発ゼロ社会を一日も早く実現する」と打ち出している立憲民主党が、脱原発を訴える候補者を支援しない道理はない。新潟県知事選をきっかけに「脱原発」で野党共闘の結束力をよみがえらせてはどうか。
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