ウソ、隠蔽、そして恫喝。秀岳館サッカー部暴力事件で判る現場の異常な腐敗ぶり

 

生徒の謝罪動画とは

4月22日に投稿された生徒の謝罪動画(翌日には削除)は、11人のサッカー部の生徒が、マスクなし、モザイクなしで2列(前列5人、後列6人)に並び、前列中央の部長らしき生徒が事実と異なることがSNSなどに流れているなどと話し、その釈明のために投稿したと話す。

その向かって右隣の生徒が、コーチに暴行を受けていた被害生徒で、この子も名前を名乗って前に出て、「コーチに暴言を吐いてしまった」と謝る。

さらに画面向かって右側の2人の生徒が、「(コーチが暴行している様子を)感情的になって投稿してしまった」と謝罪するというものだ。

いずれも発言をする生徒は、名前を名乗っていたし、マスクなしで顔もしっかりわかるという動画であった。

当初は、テレビ番組にまで生出演した段原監督が、この動画には関与していないと発言し、さらには、暴行の様子を見たこともなかったと話していたが、後になってから、この動画に関与していたことが明らかになっている。

さらに、段原監督においては、衝撃の音声が流出したのだ。

この音声は、4月22日の生徒強制謝罪動画公開前のものとされている。

その内容は、段原監督が、特に「コーチに暴力を受けた生徒」「その様子を撮影し、SNSに投稿した生徒」に向けて話しているものだが、段原監督が仲間の弁護士に頼めば、損害賠償請求などが撮影した生徒らにできると脅し、一番の被害者は、段原監督自身だと彼らに話をしているものであった。

つまり、この生徒が自ら謝罪動画を投稿したというのは、嘘であり、段原監督自身が生徒らを脅して、世間を欺くために台詞を考え、生徒らに指示し、投稿させたものであるということになる。

段原監督が被害を受けた生徒らと話す音声(抜粋)

 

※ 暴行を受けた生徒の氏名は「暴行を受けた生徒」と表記
※ 撮影をした生徒2名の氏名は「撮影をした生徒2名」と表記
※ 段原監督=「俺」

 

段原監督

今回のことに対する被害者は、「暴行を受けた生徒」が被害者やな。「撮影をした生徒2名」は関係ねえよな。

「撮影した生徒2名」は加害者だ。(×2=2度言う)

俺たちに対する。俺たちは被害者だ。意味わかる?でも完全な被害者はたぶん俺だけ。単純な被害者は。

「撮影した生徒2名」は加害者だ。俺が訴えたらどうする?世の中、世の中ではそうなるよね。「撮影した生徒2名」はなんも関係ない。俺がお前、これ、もう迷惑かかっとる、完全に。な?俺の、俺の仲間の弁護士たちに俺が「被害を受けた」っていうて、俺が「撮影した生徒2名」を訴えたらどうするか?世の中ったら、わかるで。世の中出て。

「暴行を受けた生徒」は被害者や。「撮影した生徒2名」は加害者や。被害者じゃない。

(…)

本当は謝って済むような問題じゃない。これだけの騒ぎになって。

それ間違うなよ。それは。な?

損害賠償請求とかってな、いう話になるだろ。俺たちが被害を被った分全部、世の中出て訴えられる。

こんな環境だから、サッカー部の生徒は世に救いを求め、30代コーチが生徒に暴行をする様子の動画をネット上に投稿したに違いない。

そして、やはり驚くべきは、この隠蔽のために、生徒らを脅して生謝罪動画を投稿させ、それを音声公開が知れ渡るまで、とぼけ続けて、生徒が自主的にしたことだからで、逃げ切ろうとしたことだ。

これは卑怯者だと断じるのみならず、併せて凶暴かつ凶悪であるということになろう。ある意味、被害を受けていた生徒らを含め、それを糾弾しようとした生徒らは、歪んだ学校社会によって、二度暴力行為を受けたことになる。

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