この少子高齢化に対応するために常に年金は改正をやって対応してきました。今で言うアップデートです。
何事もそうですが、何かを作ったら常にアップデートしないと時代の変化に対応できなくなるからですね。
医療や栄養状態が良くなって長生きする人が増えていったので高齢者の人が多くなっていきました。
しかし、高齢者の割合が増えるという事はそれだけ年金を受給する人が増えて、更に長生きだから長期間年金を受給するという事です。
そして少子化だから彼ら高齢者を支える現役世代が減るという事になります。
単純に考えると高齢者が増えて、それを支える現役世代の人が少なくなると現役世代の人の負担が増える事になりますよね。
(まあ、負担する保険料は現在は上限になってますが…)
高齢者が増えると年金の負担が増える…、少子化が進むと支え手が減る事になる…
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※注意
少子化が進むと多くの高齢者を支えられなくなると言われますよね。
よく20歳から64歳までの人で65歳以上の高齢者を支えてるというようなお神輿のような表現があります。
これはあまり適切な表現ではありません。
昔と違って高齢者雇用や働く女性の促進により支え手(働いてる人)に回ってる高齢者や女性が急激に増加しているので、働いてる人が働いていない人を支えてる割合で見ると昔とさほど変わらない。
平成初期くらいまでは定年が55歳で、それ以降継続して働くなんてあまりなかったからですね。
それに比べて現在は70歳前後での就労も盛ん。
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じゃあ、それらの年金の負担を増加させる要因を数値化して、毎年の物価や賃金の伸びから差し引くわけです。
高齢者が増えたので年金負担が更に1%増加しました!となれば、じゃあ年金の増額分から1%分引いて調整しよう(給付と負担のバランスを取る)という事をやるのですね。
もう収入として入ってくる保険料の上限は決まってるので、その毎年決まってる収入の中でやりくりしないといけないので高齢化率高くなって余計な出費が出たら、どこかで出費(年金)を抑えないといけないわけです。
例えば物価が5%上がったら、年金が5%上がるところですが、高齢化で増加した負担(費用)の1%分を5%から引いて4%の年金の伸びにするという事です。
こうすれば負担が増えたところは、給付の抑制でバランスを取る事が出来ますよね。
少子高齢化で余計に増える年金負担を抑制するために、年金の増加を抑制してるという事です。
マクロ経済スライド調整といいますが、これが将来の年金を確保するために毎年物価や賃金変動率から引き下げたりしています。
簡単に言うと、100個ある飴を10年間で毎年10個与えれば将来も均等に利益を受け取れますが、今年は20個貰っちゃえ!となると残りを将来の人は80個を9年で分けないといけないですよね。
10個もらえるはずが、その後の人は約9個で我慢…じゃあ、今の利益を貰い過ぎないように物価からマクロ調整で抑えて、将来の人の利益を確保しようというわけです。
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