最近、三星物産・現代建設はコンソーシアムを構成し、ネオムシティ「ザ・ライン」のトンネル工事を受注した。受注額は約10億ドル(約1兆3,000億ウォン)とされる。
現代建設は14日公示で「発注先との経営上の秘密維持協議により詳細事項は今後再公示する」と話した。三星物産関係者も「受注関連内容に対して言えることがない」として「追加受注をしなければならないので発注先の要請事項を最大限守らなければならない状況」と話す。
三星グループはビン・サルマーン皇太子と三星電子のイ・ジェヨン副会長の親交のおかげで、今後の受注戦で最大の恩恵を受けるだろうという見通しが出ている。
李副会長は2019年、ビン・サルマーン皇太子が訪韓した時、三星スンジウォンで単独面談をし、他の主要グループ総帥らとの出会いも斡旋したと伝えられている。李副会長は、ビン・サルマーン皇太子と疎通できる国内数少ない人物とされている。
このために世界最高層ビルであるアラブ首長国連邦「ブルズカリファ」建設に参加し技術力を誇示した三星物産が今回のネオムシティに入る超高層ビルをはじめ多数の住宅・プラント事業受注が可能だという展望が出ている。
三星電子はスマートシティに接木される人工知能・半導体・家電事業などで恩恵を受ける可能性も高い。
最近サウジ進出を積極的に模索してきた現代自動車グループも、大規模な受注を獲得する可能性が高い。現代自動車は都心航空機・ロボット・自動運転のような「スマートシティ」事業を未来の事業と定義し、グループレベルでネオムシティに積極的に参加している。
サウジは特にネオムシティで海水を利用してグリーン水素を生産し、「世界最大の水素輸出国」になるというプロジェクトも推進しており、現代自動車は水素燃料電池と水素自動車への進出も模索している。
三星と現代自動車の事業参加事実が伝えられると、財界では「1970年代に中東建設現場を駆け回った韓国が、今回は人工知能と自動運転など先端技術を前面に押し出して第2の中東ブームを起こさなければ」という声が高まっている。
財界高位関係者は「オイルドルがあふれるサウジが640兆ウォンを投資するということは空言ではない」として「大規模受注が続けば最近高まる景気低迷憂慮も払拭させることができるだろう」と話した。
延世大学のキム・ガプソン教授は「ネオムシティは発注先で開発事業に積極的に投資する企業に仕事を優先的に与える形で資本力のある大企業でなければ受注が難しい構造」として「韓国企業がさらに積極的に参加できるよう国家次元でコンソーシアムを構成したり外交的に支援する努力が必要だ」と話した。(朝鮮日報ベース)
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