夏休みでも気が抜けない。女子高生の精神を追い込んだ「SNSいじめ」の実態

 

SNSはコミュニケーションインフラといえる

現代社会において、SNSはコミュニケーションインフラと言える。コロナ禍ということもあって、人との接触という関係は変化し続けているのだ。

一方、こうしたインフラは悪意の手の下では、いかようにも悪用が可能だ。

全く非がない状態でも、他者に悪用されれば、煙も立てられれば、何かの犯人に仕立て上げられてしまうこともできる。

つまり、自己責任論では全く防止ができない関係が成立する。

兎角、こうしたSNSいじめなどの問題を取り上げると、どう防止すればばよいか、ユーザー側にできることはないかという展開を求められるが、防止のしようはなく、全ての対策は、悪用を前提とした行為者には全くの無効なのだ。

そして、前提に戻って「コミュニケーションツール」ではなく、「ほぼインフラ」の状態であると仮定すると、これを担う事業者に対する責任は、あまりにも軽いことがわかる。

各法令を見ても、事業者はほぼ免責される特権があり、何かが起きても責任を負うことはない。確かに、悪用するユーザーを未然に把握することは困難であり、プログラムを巡回させて不正を見つけるのも誤削除や表現の自由や言論の自由への問題も生じ得るだろう。

しかし、いじめ問題でみれば、大半のいじめで、SNSは大なり小なり利用されており、前述のSさんは事業者側に何度も通報したが、全く削除されることが無かったことからすれば、事業者が用意する対策と効果はあまりに貧弱としか言いようがない。

一方、法令についても、プロレスラーの木村花さん事件のような衝撃的な事件があって、法令が強化されたとニュースになっていても、ほとんど機能していないとしか言いようがない。現場レベルでは、よくわからない世界のトラブル程度にみていたり、嫌ならやめたらいいという意識が強く働いているように感じる。

まともに動いていないと批判すれば、対応する行政などの人材の問題や数の問題を盾にされるが、それは甘えでしかない。

誹謗中傷、SNSいじめについては再度国会でも話し合い、法令などを強化しても取りこぼしまくっている従前と何ら変わらない問題を一刻早く前に進ませるようにするべきだろう。

事業者の利益のために甘いザル法を置き、対応するはずの行政やその機関は忙しさと知識と技術不足を盾に国民に甘えることを常として、悪用する卑怯者を放置し、弱者が苦しむことを自己責任論で放置していると見えるのが、現場から見える風景だ。

編集後記

私も誹謗中傷に晒されることがあります。

その中には、複雑な罠があって、善意の心で信頼をして相談を受けたのに、騙されて、誹謗中傷の種にされるというものもあります。

ですから、こうした被害者の気持ちや、その時その時点での細かな不満や心の葛藤は、実体験からよくわかります。

これは実体験をしてみて初めて分かることですが、相談を受けることに慣れていると自覚していても、これまでの対応に反省するところが多くありました。

そして、特にSNSや誹謗中傷の類は、法も組織もほぼ機能していないということがわかりますし、法手続きは未だに高額であることは変わりない事実ですから、何を改善したのか、全く変わってないのが、現場で起きていることです。

仮に、もしも、誰かの命がこれで奪われたら、誰が責任を取るのでしょう。きっと誰も責任を取りません。

もしも、今、SNSいじめや誹謗中傷で苦しんでいる人がいたら、1つ理解してもらいたいです。抗議の自死も、自傷も、自分が傷つき、自分を本当に大事に思ってくれる人が悲しむだけで、問題の本質にはたどり着くことは極めて困難です。

だから提案です。私と共に戦いませんか?

私の実績や真骨頂は、私を知る人物に聞けば、面白く語ってくれるはずです。

よければ、お電話ください。

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