実は15年の人も?厚生年金は何年間おさめると老後に支給されるのか

 

■解説

まず、A男さんの全体の年金記録を見てみると、厚生年金期間が216ヶ月と国年が12ヶ月の228ヶ月のみです。当時に必要な25年以上(300ヶ月以上)には到達していません。

ですが、A男さんの生年月日を見ると特別な措置が適用されていた年齢になります。それは40歳以上(女子、船員や炭鉱で働いていた人は35歳以上でした)で18年以上の厚生年金期間があればA男さんは年金受給資格を得るという事です(中高齢者特例という)。

(A男さんは18年必要ですが、昭和22年4月1日以前生まれの人であれば15年で満たしていました)。

A男さんは厚生年金全体は216ヶ月ですが、40歳以上(平成元年7月以降)は204ヶ月となっています。40歳以上で18年以上(216ヶ月以上)の厚生年金期間があればよかったのですが、まだ12ヶ月足りてなかったですね。

よって、A男さんは60歳時点では年金が貰えませんでした。

そのため、A男さんは60歳以降に新たに再就職して厚生年金に12ヶ月加入する事で40歳以降の厚年期間を216ヶ月にするのが手っ取り早いですね(60歳以降の再就職なのでそう簡単ではないですが…^^;)。

他の方法としてはまだA男さんは全体の年金期間が228ヶ月なので、さらに国民年金に任意加入で72ヶ月間加入するか…そうすると年金貰うまで時間かかってしまうので、何としても再就職して12ヶ月死守するほうが早いです。

よって、最短の平成21年7月(60歳到達月)から再就職できたとしたら、平成22年6月で12ヶ月となり(せめて6月30日まで働くと6月までが厚年期間になる)、その翌日の平成22年7月1日に年金受給権が発生して平成22年8月分から年金を受給する事が出来ます。この間の平均給与は10万円とします。

平成22年8月の年金記録は、国年12ヶ月+厚生年金228ヶ月(うち40歳以上216ヶ月)

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