プーチン亡命か暗殺か。近づくウクライナ戦争の終焉とロシアの後始末

 

しかし、米軍は、米国製兵器を使用していないと声明を出したので、ATACMS使用の可能性はなくなったようだ。

しかし、どれでも、もう少しでケルチ橋も攻撃できることになる。そして、このような長距離弾道弾をウクライナが手に入れたとするなら、今後の展開は、大きく変わることになる。

もう1つ、ベラルーシ南東部のロ軍の管理下にあるジャブラフカ飛行場でも8回の大きな爆発が起きたが、国境から20kmの所にあるので、ウ軍HIMARSの攻撃を受けたようだ。ウ軍は現地パルチザンが攻撃したと声明を出し、ウ軍の攻撃を否定している。

しかし、ベラルーシは、エンジン火災の事故という。ベラルーシ軍の1万3,000人程度はロ軍とともに戦うことを了承したというが、ウクライナは、警告の意味で、ベラルーシの空港を攻撃したように見える。

ロシアもベラルーシ軍の意向を汲み、8月の下旬、カザフスタンとの国境に近いアストラハン州のアシュルクで、ロ軍とベラルーシ軍が合同軍事演習を行う。もしかして、カザフスタン侵攻を行うのであろうか?

ロシアは、CCCP(ミニソ連邦)への移行の準備をしているので、この1つにカザフも入れようとしているのかもしれない。どちらにしても、プーチンは「ソ連邦再建の夢」を実現したいようである。しかし、ウクライナとの戦争の上に、カザフスタン侵攻はおかしい。

もしかして、プーチンにウクライナでのロ軍の状況が入っていずに、勝っていると思い、次の目標をカザフにした可能性がある。独裁者に戦場の真実が入らない可能性を考えるしか理解できない。

これに対して、欧米は、ウクライナにテコ入れをして、ロシアの夢を潰す方向で援助を拡大するようである。その1つにA-10サンダーボルト2攻撃機の供与が実現しそうである。このA-10はロシアとの戦車戦に対抗する目的で開発された機体であり、ウ軍の反転攻撃時には、強力な武器になる。

それと、ロシアは敗戦に向けて、軍事力の消耗が著しいことになっている。最近鹵獲されたロシア軍のT-80BVM戦車の爆発反応装甲の蓋を開けて見ると、鉛のはずがゴムの板しか入っていない物や何もないものまである。形だけの爆発反応装甲である。退役した戦車を管理庫から出し、形だけの爆発反応装甲を付けて戦場に送り出しているようである。汚職が蔓延するロ軍はどうしようもない。その上、独裁者には真実を伝えることもできない。

ロシアには、ソ連時代の大量の退役兵器があり、それを管理庫から出して、前線に送り出しているが、兵員と弾薬・食糧は補給しないと兵器だけでは、何の価値もない。この兵站部分をウ軍に狙われているので、南部ヘルソンではロ軍は攻撃できない事態になってきた。

現時点は全前線で膠着状態であるが、ウ軍への西側からの武器援助と新兵補充が整った時点で、南部から奪還の反撃が始まるようだ。

そろそろ、ロシア敗戦に向けて、次の世界秩序を考えて、その準備をする必要になってきたように見える。

どうも、中国もロシア敗戦を織り込み、特にカザフスタン攻撃をロシアが行う可能性が出て、米国と調整したいようである。

11月米国の中間選挙後に、米中首脳会談を行うように習主席は、米バイデン大統領に要請した。

次の世界秩序構築を中国も見て、動き始めたようだ。

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