挑発的な中国の72時間軍事演習によって「不沈空母=台湾」の認識が消えた

 

台湾は中国の「第3次台湾海峡危機」以後、最大規模の挑発に事実上お手上げムードだ。「海峡中間線」が事実上無力化されるや、台湾国防部は「海峡中間線は過去70年間双方が同意してきた線」という糾弾声明を出すに止まった。

今年8月4日、中国軍が東風弾道ミサイルを発射した際、台湾西部の新竹県の海抜2,680メートルのルサン基地にあるペイブポーズレーダーはミサイル発射を早期警報するなど威力を発揮したが、警告に終わってしまった。

サード(THAAD=高高度ミサイル防衛システム)製作会社の米レイセオンのペイブポーズは、約5,000キロ前後の軍事行動まで探知できるレーダーだ。過去、北朝鮮が平安北道東倉里(ピョンアンプクト・ドンチャンリ)の発射場で打ち上げた長距離ロケットまで捉えている。

しかし、ペイブポーズの早期警報にもかかわらず台湾軍は台湾領空を東西に横切って島東方の海に落ちた中国の東風弾道ミサイル4発を目を開けたまま見守らなければならなかった。中国本土から台湾まで最も近い距離は126キロに過ぎない。台湾軍は台湾山岳の随所にパトリオット3ミサイルと台湾版パトリオットである天宮ミサイルで対空防御システムを構築しているが、近い距離から超音速で飛んでくる中国ミサイルを探知するという保障はない。

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