2.他人に迷惑をかけずに生きる
もし、自分が世界の影の支配者なら、日本を手本にするでしょう。そうすれば、人口は減少し、従順な若者が一生懸命働いてくれます。西欧人のように個人主義でわがままな主張を振りかざしたりせず、同調圧力の中で集団の方向性に従います。
働き蜂を育てるにはどうすればいいのか。まず、小さい時から徹底して自分を抑え、協調性を優先する訓練をします。それには、「他人に迷惑をかけない」ことを約束させることが有効です。
日本にいると、当たり前のように「他人に迷惑をかける」ことは悪いことだと思い込みます。しかし、海外ではそうではありません。他人に迷惑をかけられるのは嫌だが、迷惑をかけることは嫌ではない。そういう人が多いのです。
日本では「相手の立場になって考えなさい」「自分がされて嫌なことは相手にしない」ことを徹底的に訓練されます。
これにより、喧嘩や対立はなくなります。例えば、同じものを相手と取り合うとします。相手の気持ちを優先すれば、自分が諦めるしかありません。先に相手の気持ちを考えれば、自分の主張を通すことはできなくなる。というより、「対立すること」そのものが悪いことだと考えるようになるのです。
この訓練により、周囲の意見に自分を合わせることが良いことになり、自分独自の意見を主張するのは悪いことになっていきます。命令に逆らうこともなくなり、周囲の意見に自分を合わせるようになる。支配する側にとって、これほど好都合なことはありません。
3.恋愛は負け組のすること
更に、小学校、中学校の頃から、勉強を優先させ、恋愛に目を向けないようにします。愛する人ができると、支配者からの命令よりも、愛する人の幸せを優先するからです。
また、恋愛、結婚と進めば、やがて出産します。人口減少を目指すならば、結婚、出産を抑制するべきです。
「学生は勉強することが本分であり、異性に気を取られるようでは負け犬になる」と徹底して教育します。
日本では若い男女が出会える場が用意されていません。海外では、学生の時にダンスパーティーがありますが、日本の学校では公式行事として男女が参加するパーティーは存在しません。
男女の交際のマナーも教えません。どのように出会い、どのように声をかけ、どのように付き合うかは、親も教師も教えない。アニメや漫画で独学するしかないのです。
社会人になれば、「社会人の本分は仕事であり、恋愛にうつつを抜かしているようでは出世はできない」と教育します。そして、恋愛する暇がないほど、残業やノルマで縛り上げます。
更に、将来の不安を煽り、お金儲けだけを考えるように誘導します。恋愛より投資を優先させるのです。
結婚についても、家の近所にコンビニがあれば食生活にも困りません。一人で気楽にゲームや趣味に打ち込む方が楽しいし、恋人との交際にお金を使う必要もないので、経済的な余裕も生れます。
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